【理学療法士が教える】肩が痛い!?四十肩・五十肩の特徴と自分でできるエクササイズ

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40代~50代の人で急に肩が痛くて上がらなくなってしまったという方は意外に多くいます。

この四十肩・五十肩は痛いと感じたら早めに対処した方が良いので、その特徴をしっかりと理解して、自分一人でもできる簡単な運動(エクササイズ)を行っていきましょう。

四十肩・五十肩の特徴とは?

四十肩と五十肩は基本的に全く同じもので肩を痛めた人が40代の方なら四十肩、50代の方なら五十肩と呼ばれます。40~70歳代に多いと言われており、専門的には肩関節周囲炎という名前が知られています。

四十肩・五十肩の人に多い痛みの出る動作

・反対側の肩を触る

・エプロンの紐を結ぶ(結帯動作)

・髪を洗う

・腕を真上に挙げる

上記のような動作をして肩に痛みが走るという人は要注意です。

実は生活習慣病の人に多い四十肩・五十肩

最近の研究では糖尿病を持っていると発症する可能性が高い傾向にあり、特にインシュリン依存型の人では特になりやすいという結果が出ているので、糖尿病の人は気をつける必要があります。

糖尿病の人の食事に関する内容はこちら

【糖尿病の方必見!】糖尿病の人がたくさん食べてもいいもの

ただ、それでも9割の方はリハビリテーションなどの保存療法で治るという結果も出ていますので、安心してください。

四十肩・五十肩は日々の生活で予防することが大事!

四十肩・五十肩はデスクワークをしている人に多いという研究結果も出ていて、肩を痛めるというよりも日々の運動不足の結果としてなっている人が多い印象です。

デスクワークでは特に姿勢の問題も大きく、猫背などで背中が曲がった格好を続けていると肩の動きが悪くなってしまう人が多いです。

また四十肩・五十肩というのは突然激痛が起こるものではなく、よくよく聞いてみると違和感や軽い痛みが前兆としてあったという人が多いので、その時点でそれ以上進行させないように予防をすることが大事です。

そのため、日々の生活の中で意識的に予防のための運動を行っておく必要があります。(運動については後半でご紹介します)

四十肩・五十肩は痛みが強くなってきたら要注意

もし肩の痛みが強くなってきたらそのときは要注意のサインです。

一般的な四十肩・五十肩の経過についてご紹介します。

急性期>

痛みが強くなってきて、少し動かすのも辛いという時期。

まずはお近くの病院や肩を専門に診ている整形外科があれば診てもらいましょう。

四十肩・五十肩は肩の筋肉や組織に異常がない事が前提ですが、痛みに耐えている途中で筋肉を痛めてしまうこともあるので、素人判断をするのではなく、まずはお医者さんで診断をしてもらうことが後々の早期回復に繋がります。

急性期は基本的に痛みと炎症を抑えることを考えます。

炎症を抑えるために有効なこととして挙げられる3つをご紹介していきます。

【安静】

まずは安静です。

ただ、不必要に安静にしすぎる必要はありません。

むしろ安静時期でも痛みの出ない範囲で動かした方が良いです。痛みのない範囲で動かすことで、炎症が取れた後の治りが早くなりやすいですよ。(痛すぎる場合はお医者さんと要相談)

【アイシング(氷で冷やす)】

炎症が起きていると熱を持ちやすいため、冷やすことで炎症を抑えることができます。

この時に注意することは「保冷剤を使わない」ことです。

一般に使われている保冷剤の多くは中に薬剤が含まれていて冷凍庫に入れることによって-15度以上にもなります。それを肌に当てると凍傷などが起きる可能性があって危険です。

そのためアイシングするときは必ず氷で冷やすようにしましょう。

氷に少し水を入れて当てれば凍傷になる危険性は極めて低くなるからです。

アイシングする時間は15分を目安としてください。

【痛み止めの薬】

最後に痛み止めの薬です。中には薬に頼りたくないとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、痛み止めの薬は消炎鎮痛剤と呼ばれ、ただ痛みを抑えてくれるだけでなく身体の中から炎症を抑えてくれる働きがあるので、急性期には使った方が良くなりやすいです。

消炎鎮痛剤の代表的なお薬としてロキソニンがあります。整形外科で処方してもらえますますし、最近は薬局でも購入することができます。

慢性期>

ある程度痛みが減ってきて症状が落ち着いてきた時期です。

この時期には肩を温めることで硬くなった筋肉がほぐされ動かしやすくなります。

また積極的に肩の運動を行っていきましょう。

ご自身でできるような簡単な運動を次にご紹介していきます。

四十肩・五十肩の簡単な運動(エクササイズ)

ご自身で行われる場合に注意して頂きたいことが1つあります。

それは「無理をしない」ということです。

頑張ろうと気合いを入れて運動を始めたものの、やり過ぎて逆に痛めてしまったというのでは本末転倒です。

1.振り返り運動

まず肩に関係する部分として背骨の動きが重要になります。

振り返り運動で胸の背骨(胸椎)を動かしやすくすることで背筋を伸ばしやすくなります。

10回×3セットほど左右行いましょう。

2.肩甲骨を寄せる

腕は肩甲骨に付くので、肩甲骨の動きが悪くなると負担がかかってしまいます。

猫背の姿勢では肩甲骨が外に広がってしまうので、しっかりと寄せるように運動しましょう。

この時肩をすぼめないように注意してください。

10回×3セット行います。

3.手を後ろに引く

手を組んで後ろに挙げます。

この運動は痛みが出やすいので絶対に無理はしないでください。

1と2の運動を組み合わせる形で胸を張り、肩甲骨を寄せながら行うことが重要です。

ただ、手を挙げることだけを頑張ろうとすると画像の右下にあるように肩が前に出ることで負担がかかってしまいます。

4.肘を曲げて腕を上げる運動

この体操であれば肩への負担を少なくしながら、周りについている小さな筋肉を使いやすくすることができます。

実際の四十肩の患者さんの事例

40代の女性で3ヶ月前から肩が痛くなったという人が来院されました。

その方も最初は違和感程度だったのが、徐々に強くなってきて、最近では夜寝る時にまで痛みが出てきたということでした。

この方の一番の問題点は身体の無理な使い方でした。

ブラジャーを後ろで外せなかったり、エプロンの紐を締めるのが徐々に辛くなってきていたのですが、痛くても動かした方が良いと思って頑張って締めていたら痛みが強くなってしまったそうです。

実際にやり方を見せてもらうとエクササイズ3の間違った方法と同じような動かし方をしてしまっていて、それが逆に肩の痛めているということを説明させてもらいました。

最初の炎症の時期が過ぎて、徐々に運動ができるようになってきて、上記のエクササイズをしていると徐々に動かせる範囲が増えてきました。最終的には2ヶ月ほどでほとんど痛みなく日常生活が過ごせるようになることができました。

運動の正しいやり方を知ることが重要だとわかる患者さんでしたね。

まとめ

今回四十肩・五十肩についての特徴とご自宅でできるようなエクササイズを紹介させて頂きました。

日々の生活の中で普段から意識をしておくことで、四十肩・五十肩は予防することができます。

ただ、運動することはとても大切なことですが、適切な時期に正しい方法で行うことがとても重要です。そこを間違ってしまうと逆効果になってしまう事もありますので、自分でやってておかしいなと思ったら出来るだけ早く整形のお医者さんのところに行って相談するようにしてください。

【参考文献】

村木孝行:肩関節周囲炎 理学療法診療ガイドライン, 理学療法学.2016:43:67-72



カテゴリー:理学療法士【痛み】, 痛み

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