【薬剤師による解説】熱中症・脱水症状に有効な食べ物について

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

全国的に梅雨入りし、ジメジメ感が増してくる時期になりました。この時期になると陽も照っており日中の気温も高く、「熱中症」「脱水症状」というワードをよく耳にすると思います。

「ずっと室内にいるから大丈夫」「陽が照ってないから熱中症にはならない」という認識の方もいらっしゃいますが、熱中症のリスクはどこにでも潜んでいます。今回はこれからの時期に必須な熱中症、脱水症状の予防について食材の面から説明したいと思います。

【目次】

・熱中症、脱水症状とは?

・起こりうる症状について

・食べ物で対策を

・まとめ

熱中症、脱水症状とは?

まずは熱中症、脱水症状について説明します。

〈熱中症〉

気温の高いところで起こる、意識の低下や痙攣、めまいなど様々な症状の総称です。症状には軽度のものから重度のものまでありますが、頭痛や倦怠感、吐き気やめまいなどの症状には注意が必要です。

〈脱水症状〉

文字通り体内から水分が失われ、不足に対して補給ができていない状態を言います。人間の体は多くの水分で構成されており、その中に電解質(ミネラルと呼ばれる)が多く存在しています。水分が欠乏すると血液の量が減り、血圧が低下したり栄養が体内を循環できなくなります。電解質の低下は筋肉の痙攣やしびれ等を引き起こす可能性があります。

つまり体内で脱水状態が続いてしまうと体温調節がうまくできなくなり熱をうまく発散できなくなった結果、熱中症を引き起こすリスクが高まります。

起こりうる症状について

脱水症状が起こるのは炎天下の屋外に限った話ではありません。室内でも体内から水分が抜けていき、それを補うことができないと脱水の症状が起こります。軽度で済む場合もありますが場合によっては重篤な状態に陥ってしまうこともあります。めまい・倦怠感・食欲不振・頭痛などが一般的な症状で、水分の不足率が少ない場合の症状です。さらに脱水が進行して体内の5~8%の水分が失われると幻覚が見えたり言葉がうまく発せられなくなり、15%程度までいくと視力や聴力機能に影響が出ます。そして20%を越えると最悪の場合命を落とす危険性もあるのです。

食べ物で対策を

1)ナトリウム、カリウム

夏場汗を大量にかいたり水分を失うことで体内から大きく欠乏するのは「ナトリウム」と「カリウム」です。ナトリウムには体内の水分量を調節する働きがあり、ナトリウムの量が減ってしまうと体内の水分の量も減ってしまうため、脱水が進み熱中症の症状へとつながってしまします。またカリウムも体液中に豊富に含まれており、水分量に関与する働きを持つため欠乏すると脱水症状を引き起こす原因となります。

ほうれん草や納豆、バナナ、じゃがいも等にはカリウムが多く含まれているため日常的に摂取することで熱中症にかかった際の回復力を高めてくれます。年中摂取する必要はないと思いますので、気温が高くなりリスクが高まる夏場だけ意識的に摂取するだけでも効果的かと思います。

ナトリウムとカリウムを効率よく摂取する方法の1つとして「スポーツドリンク(アクエリアス、ポカリスエットなど)」、「経口補水液(OS-1)」があります。CMでもよく流れているので見かけた事もあるかと思います。水に比べて、電解質や糖質の補給が効率よく行えるので運動時はもちろん、日常生活の中でも活用してみてください。

2)ビタミンB1

ビタミンB1には体内に摂取した糖質・脂質・タンパク質を必要なエネルギーに変えてくれる重要な役割があります。ビタミンB1が不足してしまうとエネルギー不足に陥り、食欲不振や夏バテを引き起こす原因になります。疲労回復のために重要なこのビタミンB1を摂取することはとても重要なことです。

ビタミンB1は豚肉や大豆、モロヘイヤ、うなぎ等に豊富に含まれます。特に豚肉には牛肉の10倍ものビタミンB1が含まれていると言われています。また調理する中でネギやにんにく、ニラなどに含まれる「アリシン」という物質と一緒に食べると吸収が上がってより効率的にビタミンB1を摂取できるのでこちらも参考にしてみてください。

3)クエン酸

ビタミンB1と同様な疲労回復に重要な役割を果たす「クエン酸」も夏を乗り切るには重要な成分の1つです。他にも食欲増進作用やミネラルの吸収効率を上げてくれる働きもあります。梅干しやレモンその他柑橘系果物など酸味のある食べ物に多く含まれます。クエン酸入りのジュースやスポーツ飲料も販売されているので手軽に摂取することはできると思います。

まとめ

これからの時期気温がどんどん上がるなか、世間では新型コロナウイルスの流行によりマスクの着用が推奨されています。マスクの着用によりさらに熱気がこもり熱中症のリスクが高まってしまうことは目に見えています。こういうタイミングだからこそ、日常的な食生活で予防を行い、栄養を蓄えることで免疫力を養い、夏を乗り切りましょう。最後までご覧いただきましてありがとうございました。



カテゴリー:熱中症, 薬剤師【熱中症】

タグ:, ,

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。