【薬剤師仲間がみなさんへ伝えたい】脳出血とは?その原因と意外と知らないその後

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脳出血とは?

脳出血という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。

その名の通り、脳の血管が破れて出血する状態を脳出血です。

脳梗塞との違いは、脳出血は脳内や脳表面の血管が破れて出血するのに対し、脳梗塞は血管が詰まってしまい脳に障害が起きる病気です。

そしてこの2つを合わせて脳卒中と呼び、日本人の志望理由第4位にあたります。

仮に一命を取り留めたとしても、重大な後遺症が残ってしまうことが多いのもこの病気の怖い点です。

後遺症の話もよく聞くけれど、実際にはどのような後遺症があり、どのようにリハビリしているのでしょうか?

物語りのその後、は中々話題になりませんが、その後の方が重要なこと、ありますよね。

脳卒中の後遺症

  • 麻痺
  • 感覚障害
  • 視野(視覚)障害
  • 構音障害
  • 高次脳機能障害

麻痺

 麻痺はその名の通り手足が動かしづらい、動かせなくなる後遺症です。リハビリと聞いて一番思い浮かぶのが、麻痺の改善訓練ではないでしょうか。

麻痺の改善訓練には、ドラマで見るような平行棒を歩くようなものもありますが、そこまでいきつくのに多数の段階を踏みます。

自分で動かすことができるのかの確認、動かせるのであれば足首だけが動かすことができるのか、足の指も動かすことができるのか。

ひとつひとつを確認して、「歩く」より前の「寝たきりから寝返りを打つことができるのか」など、普通の方が何気なく行うことのできる動作を繰り返し行うことができて初めて、あのドラマのワンシーンにいきつくことができるのです。

手指のリハビリでお箸を使って豆を運ぶ、というシーンを見たことがある方もいるかもしれません。あのシーンもとても高度なリハビリなのです。

つまむ、より前の段階である握る、つかむができるかどうか。力を込めることができるのかどうか。そんな段階すら確認しながら行ってようやく、お箸の訓練になります。

動く、は当たり前のことではないのです。

感覚障害

触れられても感じない、逆に刺激として感じる、などの他熱感や痺れとして感じる方もいます。麻痺と違い第三者からの判断ができず、本人の自己申告が主となってしまいます。温める、マッサージをするなどの対処療法が主ですが、あまり持続的な効果は感じづらく、心無い一言に傷つけられることもある後遺症です。本人たちは、本当に不快感を感じているのです。

手足の麻痺の有無に関わらず、麻痺がなくても痺れとしてのみ感じる方もいます。

視野、視覚障害

何を隠そう、筆者はこの視野障害がゴリゴリに残っています。麻痺や痺れも軽度に残っていますが、この視野障害が一番苦しめられました。

出血により血管や視神経が圧迫された結果現れる障害ですが斜視などに残る方や、最悪摘出にもなってしまう場合があります。筆者は幸運にもそのどちらにもなりませんでしたが、「両方の目の左半分の視野がかける」という視野障害が残りました。

人は多くの情報をその視覚から得ている、という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?その半分をある日突然失い、街中を歩く中でどれだけ危険が多いかこの目になって初めて知ったことが多くありました。

こちらが「見えているだろう」という前提ですべての物事は進んでいくため、授業の黒板をうつす作業などは周回遅れとなっていました。

視野障害はリハビリがまだ学術的に進んでおらず、回復させることの難しい障害です。

今あなたの目の前に立っている人は、なんの障害もなさそうに本を読んでいるかもしれません。ですが、もしかしたらその人も残った視野で読んでいるのかもしれません。

すべてを配慮、するのは難しいでしょう。ですが、もし目の前の人が困っていたら、何か物をぶつけて必要以上に強縮していたら、視野障害があるのかもしれません。目で見えるものだけがすべてではないのです。

高次脳機能障害

この障害は具体例を挙げても足りないほど、個人によって現れ方に差がありました。ですが、まずは高齢者とは何なのでしょう?

記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語症、半側空間無視…それでも足りないほどの障害をまとめて高次脳機能障害とよびます。

 高次脳機能障害とはケガや病気により、脳が損傷することで記憶、思考、判断能力などが低下してしまう障害のことです。

注意障害とは集中する、ということが難しくなってしまった状態で、遂行機能障害はいわゆる「段取り良く」物事を行うことができなくなってしまった状態、社会的行動障害とは感情のコントロールが難しくなった状態です。

簡単に記載すると3行で終わってしまいますが、高次脳機能障害の怖い、気を付けたいポイントは「患者本人たちにとっては、それが普通になってしまっている」点です。

以前のように考えることができなくなっていたとしても、怠けたり、甘えたりしているわけではなく、本人たちもそのジレンマと戦っている可能性があります。

失語症が後遺症として残った方は、頭の中にある気持ちを言葉として表すことができなくなってしまった方もいます。

こちらの話していることは理解できているのに、自分の考えや気持ちを言葉として表すことができない…どれほどのジレンマなのでしょうか?ポロポロと泣く方、物を投げる方、そのもどかしさをどこにぶつけたら良いのか、本当に苦しんでいました。

このように、様々な状態の総称を高次脳機能障害と呼びますが、その診断は非常に難しいものです。

患者として知ってほしいこと

筆者が脳疾患患者として過ごす中で、リハビリ中から今までで一般の方に知ってほしいことがあります。

後遺症とは、目で見えるものがすべてではありません。

それは、目の前の人が普通に見えても、もしかしたら何かの障害を持っているかもしれない、という可能性があることを頭の片隅にでも置い欲しいのです。

障害があれば許されるわけではありません。

ですが、その可能性がある、ということを知っているだけで、周りに少し優しくなれませんか?

まとめ

今回は実体験を基にした脳出血の紹介でした。今回紹介したのはほんの一例で、他にもたくさんのケースがあります。病気と闘う、ということは疾患そのものと闘うだけでなく、その後患者が社会の中でどれだけ生きやすく、自分らしく過ごせるか、ということでもあるのです。

明日は我が身、だからこそ病気について正しい知識と、優しい気持ちが持てると良いですね。。。



カテゴリー:脳出血, 薬剤師【脳出血】

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