【細菌学者が教える】水虫(白癬菌)について感染経路から予防法まで徹底解説!

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水虫って一度は聞いたことがありますよね!

でも、実際に「どんな病原体なのかよくわからない」という方もおられるのではないでしょうか。

そこで、今回は水虫(白癬菌)についてご紹介します。

具体的には、

  • 水虫(白癬菌)について
  • 水虫(白癬菌)の予防
  • 水虫の診断に役立つ新しい判別方法

について解説します。

ぜひ、参考にしてくださいね。

水虫(白癬菌)について

水虫(白癬菌)は、皮膚糸状菌と呼ばれる真菌(カビ)の一種です。

水虫(白癬菌)については以下の項目で深堀りします。

  • 水虫(白癬菌)の特徴
  • 感染経路
  • 症状

それぞれ解説します。

水虫(白癬菌)の特徴

白癬菌は白癬という感染症を生じる病原体で、足にできる白癬のことを「水虫」と呼ばれています。

日本では、10種類ほどの白癬菌がいますが、「水虫」を引き起こすのは主に2種類です。

白癬菌の栄養源はタンパク質の一種であるケラチンなので、ケラチンが多く存在する皮膚の角質層や毛、爪に感染します。

日本では、水虫は5人に1人が罹患していると言われています。

白癬菌は、手や体にも感染しますが、9割近くは足に感染します。

足に感染しやすいのは、靴を履いて足が蒸れて、菌にとって高温多湿の好条件な環境を作るからです。

最近は女性も仕事で一日中、靴を履いたまま過ごす人が増えたため、男性だけでなく、女性も水虫に悩む人が多くなっています。

感染経路

白癬菌のかかった人の皮膚から剥がれ落ちた角質から、それを素足で踏んだりすることによって感染します。

靴の中や銭湯の足拭きマットなどでは、繁殖しやすく、水虫の人が使ったマット、スリッパ、床、畳などの素足で触れることによって感染します。

足に付着した白癬菌は温度や湿度がの条件がそろうと約24時間で角質層に侵入し、発症します。

足以外の白癬は、足の白癬からうつることが多いですが、近年ではレスリングや柔道の格闘技選手の間でも流行し、頭や体を接触することで感染します。

そのほかにも、ペットの犬や猫を抱いたりすることで、感染することもあります。

症状

症状は、白癬菌が感染した部位によって異なりますが、足にできる水虫は主に、以下の三種類の症状があります。

  • 小水疱型→足の裏や指の間に小さな水疱ができたり、皮がむけたりします
  • 趾間型→指の間がふやけたりします
  • 角質増殖型→足の裏やかかとがガサガサと乾燥します

また、爪の中に白癬菌が入り込むと、爪が白く濁ったり、分厚くなったりして、ボロボロと崩れる爪水虫になります。

夏になると高温多湿になるので、症状が悪化する傾向があります。

水虫(白癬菌)の予防・治療法

続いて、水虫(白癬菌)の予防・治療法について解説します。

水虫の予防法

白癬菌は皮膚に付着してから侵入するまでに24時時間かかることから、24時間以内に足をきれいに洗い流せば感染を防ぐことができます。

ただし、ふやけたり、傷がある場合はそれよりも早く感染が確立することもあります。

足をよく乾燥させて、靴は通気性の良いものにし、乾燥していない靴を履かないようにしましょう。

家族に水虫に人がいる場合、家族内で広がらないように、皮膚科に受診し、治療をすることが重要です。

皮膚の表面にアルカリ性である汗や汚れがあると、白癬菌は繁殖しやすい環境になります。

ですので、日常的に1日1回足を洗って足を清潔にし、弱酸性の状態に保っていれば感染を予防することができます。

水虫の治療法

水虫の治療法は、主に抗真菌作用のある外用薬を1日1回塗ります。

爪や角質増幅型の足白癬の場合は、内服薬を用いる場合があります。

塗り方は、症状がある部位だけでなく、全ての足の指の間や足の裏全体に外用薬を塗ります。

水虫は、症状がなくなっても再発しやすいので、完全に白癬菌を排除するためにも最低1ヶ月、理想的には3カ月程度継続してしっかり治療することが大切です。

水虫(白癬菌)の診断に役立つ新しい判別法

水虫の診断に役立つ新しい判別法が福井県医学部によって開発されて、もうすぐ医療の現場にも使われようとしています。

今までの水虫の検査方法では、患部の角質、爪、毛をとり、水酸化カリウムで溶かして顕微鏡で観察し、白癬菌の有無が調べられていました。

この従来の方法だと爪の診断が難しいとされてきました。

しかし、開発された新しい判別法はインフルエンザや妊娠検査薬にも用いられる「免疫クロマトグラフィー法」で、白癬菌と反応する抗体によって線が現れ、陽性か陰性か一目でわかります。

約20年もの間、地道に研究が続けられていて、さまざまな種類の白癬菌に対して陽性反応を示す精度の高い判別方法となっています。

すでに、欧州やカナダ、オーストラリアなどの海外では、一般人も診断薬として販売されています。

日本では、2016年に体外診断薬として厚生労働省の認可を受け、後は保険適用が認められるのを待つだけの状態になっています。

まとめ

今回は、水虫(白癬菌)についてご紹介しました。

お話したように、水虫(白癬菌)は高温多湿の中を好条件として増殖していきます。

ですので、特に夏場は足をなるべく清潔に保ち、水虫に感染しないように予防するようにしましょうね。

本記事が、水虫(白癬菌)による感染症対策に役立てれば嬉しいです。

今回は以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。



カテゴリー:生物学者【細菌】, 感染症

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