【薬剤師が伝えたい】市販薬の成分を見て購入しよう~身近に潜む危険性~

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近年、高齢化社会が進み、2025年には超高齢化社会になるとも言われています。問題点として、高血圧、糖尿病など生活習慣病になる患者さんが増えていく一方で、病院の病床数不足、医師不足が挙げられ、医療崩壊を導きかねないのです。そこで、注目されているのが「セルフメディケーションの推進」です。

国の対策として厚生労働省が「セルフメディケーション税制」というものを平成29年に出しました。わかりやすくいえば、「セルフメディケーション税制」は健康の維持増進、疾病予防のために個人的に一部の市販薬などを購入した際、申告すればお金が戻ってくるシステムのことです。

そもそも、セルフメディケーションとは何でしょうか?

世界保健機関WHOでは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。

・市販薬やサプリメントなど健康維持に欠かせないものを自己判断で購入する。

・病院に行かなくても軽度の症状であれば市販薬で治癒する。

このように、これからの時代は自分で健康維持していく必要性が強まってきました。今回は、皆さんに正しい市販薬の使い方、成分から導く危険性についてお伝え致します。

市販薬(OTC医薬品)って何?

現在、日本では市販薬という言葉は主流ではありません。正しくはOTC医薬品と言われています。

「OTC医薬品」は「Over The Counter」の略で、医師の処方せんがなくても薬局やドラッグストアなどで自分で選び購入することができる医薬品のことです。

OTC医薬品は主に2種類で、リスクの高い順に分けられています。

・要指導医薬品

・一般用医薬品(第1類、第2類、第3類)

以下の表に示すようにOTC医薬品は購入するときの条件があります。

表からもわかるように要指導医薬品はインターネット販売はできず必ず薬剤師が販売することと義務付けられています。

 参照:日本OTC医薬品協会

このように、処方せんがなくても自己判断で選択し条件が揃っていれば購入することできるのです。

セルフメディケーションを推進していくために正しいOTC医薬品を自分の体調、体質に合わせて見つけて行きましょう。

そのOTC医薬品でいいの?

OTC医薬品を買うとき何となく箱に書いてある症状をみて購入していませんか?

実際に体調が悪くてドラックストアや薬局に行った際、「鼻水が出る」「胃が痛い」などOTC医薬品に記載されている症状をみて購入されている人がほとんどだと思います。しかし、すでに病院で治療していたり、病気を持っていたりすると、OTC医薬品に含まれる成分で体調が悪化してしまう可能性があります。

今回は、「症状だけで判断しないで!」気を付けてほしいOTC医薬品に含まれる成分の1例を紹介してきます。

胃薬と言えば・・・

「太田胃散」と思い浮かぶ人が多いほど昔から使われているOTC医薬品でも歴史のある医薬品です。実は現代の日本人に多いある生活習慣病に大きく関わる成分が含まれているので注意しなければなりません。

現在、高血圧患者は4万人ほどいると言われ多くの方が罹患しています。

それは「炭酸水素ナトリウム」という成分です。あまり馴染みのない成分かと思います。今回気を付けるべき対象の方は「高血圧」の方です。「炭酸水素ナトリウム」は何が問題点なのでしょうか?

それは・・・「ナトリウム」の量が関係しています。皆さんが口にしている食塩は「塩化ナトリウム」という成分からなり、ナトリウム量が食塩量に替えることもできます。

問題となったナトリウム量、つまり食塩量は高血圧患者さんだと制限がかかっている場合があり、注意が必要です。

太田胃散:「炭酸水素ナトリウム」625mg(ひとさじ)

1日3回のため:1875mg/日 食塩に換算すると1.3gにもなりました。

これは食塩制限の方にとって1日量の1/6に値します。食事でも制限がかけられている中で、とても厳しい状態に陥ってしまいます。

子供に正しいOTC医薬品を飲ませたい

次に紹介するのは、風邪薬でお馴染みの「バファリン」です。「バファリン」は様々な種類のものがありますが今回は、「バファリンA」について注意すべき成分を紹介します。

「バファリンA」のAというのは、「アスピリン」という成分からきています。「アスピリン」は熱を下げる効果と痛みを抑える効果を兼ね備えた成分です。今回、特に注意しなければならないのは「小児」です。

「アスピリン」は、ライ症候群を引き起こすと言われています。

ライ症候群:脳の炎症や腫れと、肝機能の低下または喪失をもたらし、生命を脅かすことがあり、非常に危険です。

小児でも安全に使用できる成分は「アセトアミノフェン」です。同じシリーズでもアセトアミノフェンを含む「バファリンルナJ」があります。症状だけでなく、適応する年齢をしっかりと見ましょう。

「小児」で使うことが出来るOTC医薬品は成分の安全性が認められていないものが多く、使用に限られてしまいます。

今回のように、小児でも使用できる成分を知っておけば安全に薬を服用でき、自宅で治癒することができます。

OTC医薬品の具体例を挙げましたが、ほんの僅かな例です。日々、医療、薬学が進歩し研究が進み、新しい医薬品が誕生しています。

成分について知識をもつと、OTC医薬品を購入する際、自分に適切な薬を選択することができます。これからは自分で選択し健康維持していく時代です。箱の後ろをそっとみて購入してみてくださいね。



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