【薬剤師が解説】~胃腸炎の原因、症状、注意点~

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みなさんは急にお腹が痛くなったり、吐き気を催したり、お腹がゆるくてトイレから出られない、などの症状を経験したことはありますでしょうか。おそらくほとんどの人が少なくとも1度は経験済みであると思います。今回はそんな辛い「胃腸炎」について原因から症状、注意点について説明したいと思います。これからの時期、発症した場合の参考にしていただければと思います。

【目次】

・胃腸炎とは?胃腸炎の原因について

・胃腸炎の症状について

・胃腸炎にかかってしまったら?

・まとめ

胃腸炎とは?胃腸炎の原因について

胃腸炎とは文字通り「胃」や「小腸」「大腸」などに炎症が起きてしまうことを言います。体内で炎症が起きている為、発熱を伴うことも多いです。1年の中で流行が見られるのは11月〜2月の冬期です。感染しやすく流行しやすい胃腸炎のその原因についてみていきましょう。

原因①:ウイルス

胃腸炎の原因の多くはウイルスと言われています。「ノロウイルス」「ロタウイルス」「アデノウイルス」が特によく知られています。

●ノロウイルス

ノロウイルスは年齢に関係なく感染を起こす感染力の強いウイルスです。牡蠣などをはじめとする二枚貝が主な原因とされます。潜伏期間は24〜48時間とされており、軽い風邪のような軽度の症状の場合もありますが、脱水症状や下痢など重篤な症状になってしまう場合もあるので注意が必要です。

●ロタウイルス

ロタウイルスも冬場の時期に感染が流行するウイルスの1種です。このウイルスは乳幼児など子供に多く発症しやすく、感染力の強いウイルスです。他のウイルスよりも下痢などの症状が強い傾向があり、入院する確率の高いウイルスなので注意が必要です。5歳までにほとんどの乳幼児が感染すると言われています。

●アデノウイルス

潜伏期間は3〜10日と言われ、ロタウイルスと同じような症状が出ます。こちらも乳幼児など子供での流行が多いのが特徴です。ウイルスに触れた手を口に入れたり、空気中に舞ったウイルスを吸い込むことで感染してしまうので幼稚園や保育園など子供の多い場所には十分注意が必要です。

原因②:細菌

胃腸炎の原因となる細菌は様々ありますが主に知られているのは「カンピロバクター」「サルモネラ」「腸管出血性大腸菌」です。

●カンピロバクター

肉類のうち特に鶏肉に多く含まれることが多い細菌です。夏から秋にかけて流行が見られる細菌力の強い感染症です。潜伏期間は2〜5日とされており20代などの若い年代に流行する傾向があります。

●サルモネラ菌

サルモネラ菌は牛や豚、鶏などの腸内、生卵などに多く観察される細菌です。細菌が含まれた食品を調理する途中で触れることによって感染します。潜伏期間は5〜72時間と言われており、感染力も強いため生肉や生卵などの扱いには十分注意が必要です。

●腸管出血性大腸菌

O-157に代表される細菌です。感染力が非常に強く、感染した食品を摂取したり加熱が不十分な状態での摂取で感染してしまいます。潜伏期間は3〜5日とされており、夏場(7〜9月)に流行することが知られています。肉類の生食は極力控え、加熱を十分に行いましょう。また汚染された調理器具(包丁、まな板など)の使用にも注意を払いましょう。

胃腸炎の症状について

胃腸炎の症状は主に「下痢」「嘔吐」「腹痛」であり発熱を伴う場合も多くあります。症状の発現には注意が必要ですが感染後は約24〜48時間以内には症状が出始めることが多いです。症状の程度にはもちろん個人差がありますが、ほとんどの場合「嘔吐」と「下痢」を起こします。

私自身も冬に生牡蠣を食べて「ノロウイルス」による胃腸炎を経験したことがあります。食した翌日から発熱、吐き気、下痢に襲われ、トイレとベッドを往復する生活を1日〜2日の間送っていました。一旦波が落ち着いてもまた時間が経つと吐き気や下痢の波がやってくるのは非常に気が滅入りました。結局病院にも行かず、薬を服用したわけでもなく時間が経って自然に回復を迎えましたが、食事も睡眠もまともに取れず辛かったのを覚えています。

胃腸炎にかかってしまったら?

もし胃腸炎にかかってしまったら基本的には症状が引けるのを待つしかありません。効果的な治療法がなく、特効薬もないのでウイルスや細菌が体外へ出て行くまで脱水症状にならないよう水分や栄養を確保する必要があります。

下痢の症状が長引いている場合は下痢止めを使う場合もありますが、感染性の胃腸炎の場合、初期の下痢で下痢止めを使ってしまうとウイルスや細菌を体内に留めてまう可能性があるので使用しない場合がほとんどです。数日間下痢が続いている場合ですと体内から水分が損なわれてしまう可能性があるので下痢止めを使う場合があります。

まとめ

今回は年中発症する可能性がある胃腸炎について自身の体験も踏まえて説明しました。実際に感染してしまうと症状が強くとても辛い経験をします。なので日々感染しないような予防にも力を入れて欲しいと思います。手洗いやうがいはもちろんのこと、料理の際も十分な加熱をするなど対策をとりましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。



カテゴリー:胃腸関係, 薬剤師【胃腸】

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