体験談シリーズ⑤乳がん治療10年の経験を通して~私が伝えたいこと~

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もくじ

自己紹介と乳がんと診断されるまでの経緯

私は、関東地方在住の50代女性です。

10年前乳がんと診断されました。

乳がんと診断される半年前、私は市の乳がん検診(マンモグラフィー+触診)を受けていたのです。

でも、その時は「異常なし」という検査結果を郵送で受け取っていました。

ところが半年後、入浴中に右胸にしこりを感じたのです。

そして、県内の乳腺科クリニックで検査した後に乳がんと診断されました。

この時にはもう、しこりは6cmまで大きくなっていて「右脇の下のリンパも腫れている」と言われました。

すぐに大学病院に紹介状を書いてくれ、翌日の午前中に大学病院を受診したのです。

治療の内容と治療経過について

私が受けた治療の内容は

・右乳房全摘

・化学療法6回

・放射線治療25回

・ホルモン治療(リュープリン注射5年とノルバデックスの内服を10年)

です。

ホルモン治療の内服薬は、2020年11月上旬で終わる予定のところまできています。

10年という期間を振り返ると、「とても長かかった」というのが正直な感想です。

がんに罹患する前と後で変えたこと・変わったこと

ここで、私が乳がんに罹患する前と後で変えたこと、変わったことについて紹介します。

生活習慣を変えるといっても「何を」、「どんなふうに」という部分が伝わりやすいように

・乳がん罹患前の食事と運動・睡眠・心のもち方

・乳がん罹患後の食事と運動・睡眠・心のもち方

各々について、まとめます。

がんに罹患する前の食事

私は、ご飯よりもパンやスパゲティーが好きでした。

特に乳製品が好きでチーズ・牛乳・ヨーグルトを積極的に食べていました。

ストレス解消法の1つにスイーツを食べることもあったし、「自分へのご褒美」として甘いものを食べるのが習慣になっていたのです。

がんに罹患する前の運動

特に意識することなく、普段の生活の中では何もしていませんでした。

どちらかと言えばインドア派で、身体を積極的に動かすこともなかったです。

がんに罹患する前の睡眠

がんに罹患する前は、夜型の生活をしていました。

夜11時から11時30分に寝ることが当たり前で、時には12時を回ってから眠ることもあったのです。

がんに罹患する前のメンタル面

私自身、ズボラな一面もあります。

でも、完璧主義で几帳面なところもあります。

この2つの性格が混在しながら過ごしていたと思うのですが、基本的には真面目なタイプです。

自分で決めたことが思い通りに進まないことがあるとストレスに感じていました。

そのストレスを解消するのにも、食べ物で解消していたのだと思います。

がんに罹患した後の食事

乳がんに罹患後、私は最初に乳がんと診断してくれた医師から食事療法を学びました。

「乳がんは食べ物の影響をもっとも受けやすいから、食事の内容を変えて体質改善することで、がんになりにくい身体に変わっていく」と学んだのです。

そこで、教えていただいたのが幕内秀夫さんの本でした。

乳がんに罹患する要因は食事内容だけではなく、複数の要因が重なっているとは思います。

でも、身体は自分が食べたものからできているので「何を食べるか・食べないか」は重要だと感じるのです。

乳がんは高カロリー・高脂肪食になっていると罹患するリスクが高くなるので、洋食(カタカナの食べ物)から和食(ひらがなの食べ物)に変えました。

例えば

・パン→ご飯

・スパゲティー→うどんorお蕎麦

・サラダ→お浸し

・クッキー→お煎餅

・ケーキ→おまんじゅう

という内容です。

その他に注意したことは、早食いをしないことです。

食材にもよりますが30~50回噛むことを意識しています。

私が、和食中心の献立にすることで気をつけているのは漬け物です。

漬け物があることで、旬の野菜を使った献立を考えるのにも役立ってくれます。

お煎餅・大豆バー・ビターチョコレートがあります。

これが1回分のおやつの量ではなく、お煎餅なら1枚・ビターチョコレートなら1~2個・大豆バーなら1本です。

これ以外のおやつとしてはナッツ類・果物・スルメ・その時に食べたいお菓子類です。

食べることは楽しみでもあるので、我慢をし過ぎないことも大切だと思っています。

がんに罹患した後の運動

私は運動も苦手で、ほとんど運動する習慣がなかったですが

・買い物は徒歩で行く

・エスカレーターやエレベーターは使わず、階段を利用する

・悪天候や暑い日などウォーキングができない時は、ストレッチに変更する

という3つを実行しました。頑張り過ぎても継続できなくなり挫折の原因になるので、無理のない範囲で取り組んでいます。

私が、食生活の改善と室内でできるストレッチの参考にした本は

・「粗食のすすめ」:著者 幕内秀夫・発行所 株式会社 新潮社

・「やせる筋トレ最強バイブル 細くなる最強の部分やせ」:発行人 沢井竜太・発行所 晋遊舎

がんに罹患した後の睡眠

がんに罹患後は、夜10時になったら布団に入るようになっていました。

病院に入院中は夜9時が消灯時間だったし、化学療法や放射線治療中は「とにかく身体を休めたい」と思っていたので、その習慣が今も継続しています。

がんに罹患した後のメンタル面

乳がんに罹患する前よりも、自分も相手のことも許せるようになったと感じています。

「こうできなきゃ」、「最後まできちんと」というような考え方から、あまり1つの考え方・やり方に執着せず、柔軟性のある考え方ができるようになりました。

「その時を一生懸命、その人らしく過ごせることが一番大事。何をするのにも相手がいることだから、思い通りにいかないのは当たり前のこと」と思えるようになり、ゆったりとした感覚で考えられるようになったと思うのです。

同じ病気の仲間に対するアドバイス

がんは生活習慣病の1つなので、生活習慣の見直しや改善をすることも治療の一助になると思います。最初から大きく変えようとするのではなく、できそうなことから少しずつ変えていくと取り組みやすいです。

乳がん検診はマンモグラフィー+超音波を受けることと、定期的なセルフチェックをして異常を感じたら間を置かずに病院に足を運んでいただきたいです。

今、どんなに辛い苦しい状況でも決して1人ではありません。家族や医療関係者、ピンクリボンの仲間がいてくれます。

がんを経験し、乗り越えた人の体験を見聞きすることは多くの気づきがあります。

今は、単なる通過点。そう考えて、良かったことに目を向けながら生きていけたらと思うのです。

お読みいただきありがとうございました。



カテゴリー:体験談

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