【エピソード⑩】「慢性腎臓病で苦しんでる方へ」私の治療体験と日常生活で気を付けてることをご紹介いたします。

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私が慢性腎臓病にかかり9歳から18歳になるまで通院した体験をお話します

私の体験が同じ慢性腎臓病を患っている方へ少しでも勇気と安心を与えられれば幸いです。

もくじ

~慢性腎臓病とは~

thermometer on medical pills

慢性腎臓病(CKD)は腎臓の機能が慢性的に低下する病気のことです。

初期にはほとんど自覚がなく自然に治ることはないといわれています。

成人の8人に1人が患者ともいわれています。

放っておくと、どんどん進行して透析治療や腎臓移植が必要になる可能性があります。

~慢性腎臓病の特徴~

scientist working in laboratory

尿蛋白の異常値

慢性腎臓病にかかるとまず最初に症状が出るのが尿蛋白です。通常の健康な方は±0や-1というような数値が出るのですが私の場合は+2という数値が出てしまいました。

これは腎臓の機能が低下していて体にとって必要な血液中の蛋白が尿に漏れ出ている状態なのだそうです。

加えて私は血尿も出ておりました。

体のむくみ

慢性腎臓病にかかると、体がむくみ始めます

この現象は腎臓の糸球体という場所が上手に働かなくなり血液をろ過することができず、余計な水分、塩分を体外に排出できなくなるからだそうです。

~病気になって感じること~

group of people having fun together under the sun

周りの人間の大切さこれに気づかされました。

この病気で差別を受けたことも嫌なこと言われたこともありません。

当時、若干9歳ながらもその時、周りの人たちから受けた優しい言葉やサポートすべて忘れません。

母は毎日、お見舞いに来てくれました。

父は私の通院を考えマイホームを病院の近くに建てました。

友人からは千羽鶴を。

学校復帰してからは、「無理しないでね。」と優しい言葉をかけてくれました。

20年経った今でも忘れることはできません。

~自身が感じる病気のイメージ~

不健康な生活習慣とストレス

が私が感じるイメージです。身体を様々な方面から酷使した結果かかってしまうというイメージがあります。

~疾患の治療経過~

発覚

この病気が発覚したのが小学3年生時の健康診断でした。

尿検査で異常が見つかり、大学病院で検査をしたところ「慢性腎臓病の疑いがある」と言われその日のうちに入院することになりました。

その後、約2か月検査入院をしました。

②病院での治療

主な治療は以下のようなものになります。

食事制限

塩分を多くとってはいけないということで、いつも味のない白身魚や野菜を食べていました。

当時は「ラーメンが食べたい!ポテトチップスが食べたい!

と言って、食事の度に泣いていた記憶があります。

ラーメン屋やお菓子が出てくる漫画のページを穴が開くほど眺めて気を紛らわせていました。

運動制限

激しい運動が腎機能に悪影響を与えると言われ、なるべく動かないようにと言われていました。

病院のベッドには札がついており、

:ベッドから動いてはいけない

:ベッド内での行動は自由だがトイレ含めてベッドから降りてはいけない

:トイレやプレイルームでの移動の制限はないが、激しい運動をしてはいけない

:運動制限なし

となっており、私は退院する最後の1週間前までは黄色札でした。

腎生検

腎機能の低下や尿蛋白・血尿を患っている患者さんにはっきりとした診断をつけ、その後の治療法を確立させる検査です。

私は入院生活1か月が過ぎた頃にこれを受けました。

腎臓の組織の一部をとり顕微鏡で評価する検査方法になります。

私の場合、背中側から太い注射針を刺された記憶があります。

ちなみにとても痛かったです・・・

退院~学校生活通院完治

検査入院が終わり「慢性腎臓病」の病名がついた私は以下の4つを医師から守るように言われました。

1年間体育禁止

塩分の高いものは食べてはいけない

18歳になるまで経過観察で通院

ペルサンチンという薬を1日3回飲むこと

ペルサンチンという薬は、血が止まりにくくなる作用があるため、怪我にも注意とのことでした。

給食に関しては、母が栄養士だったこともあり

お弁当を作ってもたせてくれました。

~治療結果~

上記のことをしっかり1年間守った結果、

1年後には尿蛋白の数値も+2→±0まで下がり

塩分制限や運動制限も解かれました。

通院に関しても、最初の1年はひと月に1回1のペースで通っていました。

症状が良くなるにつれて最終的には1シーズンに1回(夏休みや冬休みだけ)

いけばよいという流れに落ち着き

18歳になる年まで通院していました。

慢性腎臓病で気を付けていること

unrecognizable person sleeping under blanket

慢性腎臓病に関して「100%完治」と言われたことはありません。

今でも、体調が悪かったり疲れていると尿検査で蛋白が出てしまうことがあります。

なので日々の生活の中で以下の2点を気を付けています。

無理はしない

疲れたなー。体調悪いなー。と感じたらすぐに休むようにしています

それを無視して頑張ると尿蛋白やむくみで現れます。

塩分をとりすぎない。

なるべくソースや醤油といったものは避けるようにしてます。

塩分制限はないので今ではラーメンもポテトチップスも

自由に食べていますが、塩分にはなんとなくの感じで気を付けています。

~慢性腎臓病の方へ~

syringe and pills with petri dish

無理をするのはやめましょう。この病気を無視すると

腎不全・人工透析の可能性が高くなります。

塩分と疲労や体調にさえ気を付ければ

健康な方と同じように過ごすことができます。

私はこの病気になってとても苦しくもありましたが同時に大事なものもたくさん見えました。

取り返しのつかないことになる前に健康診断や日頃の健康に意識することが最大の予防法だと思います。

大丈夫です。あなたは1人ではないことを忘れないでください。



カテゴリー:体験談

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