【看護師監修】短期間での急激な体重減少は、癌(胃癌)の主症状のひとつです。

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はじめに

最近なんだかげっそりしてきた。

同僚にもダイエットもしていないのに、痩せたんじゃないなんて言われるし

体重計に乗ったら半年で5キロも減った。

なんだか胃の不快感も続いているし、という症状をお持ちのあなた。

医療者から見て、急激な体重減少というのは

癌を疑うひとつの重要なワードということをご存知ですか?

その中でも誰でも耳にしたことのある癌、胃癌について説明していきます

胃癌とは?

胃粘膜に発生する悪性腫瘍で、好発年齢は50歳代です。

胃癌は早期胃癌と進行胃癌に分けられます。

癌発生の危険因子としては、ヘリコバクターピロリ感染、食塩の過剰摂取、βカロチンの摂取不足が挙げられています。


胃癌は症状でわかるの?

・無症状の場合
健診内視鏡で発見されることが多いです。

・進行胃癌の場合
無症状、または体重減少、腹部不快感、食欲不振、悪心、嘔吐などの症状から受診して、採血、CT検査や、バリウム検査(上部消化管造影検査)や上部内視鏡検査にて発見されます。

・消化管出血を一緒に起こしている場合
黒色便、易疲労感といって、便が真っ黒になって出る、なんだか疲れやすくて息切れがするなど、出血により、貧血症状を併発しているような症状を起こします。

・どんな治療をするの?
癌が胃壁に、どれくらい入り込んでいるかにより、治療の内容も変わります
内視鏡下の手術で済んでしまうものから、開腹してとり除かねばならない、大きな癌の場合もあります。

進行具合によっては、癌が大きな血管の血流にのってしまい、全身に運ばれ、好発部位で転移癌として発見されることもあります。

癌の進行度がその治療内容を決めます。

癌がどのくらいのものか確定でき、患者様の体が手術や治療にどれくらい対応できるかの評価を行い、それに対する説明があり、治療方針の決定となります。

胃癌疫学

近年胃癌による死亡率は減少傾向にあるが、癌死亡の中では肺がんについで2番目に多い昭和45年には日本人の死因のトップが胃癌でした。

2位は肺がんですが、その差には著しい差がありました。

その後急激に胃癌の死亡率は減り、肺がんが1位となりました。
しかし減ったとはいえ、死因の上位を占める病気ということになります。

現在、胃癌死亡率は低下してきています。

日本人は欧米に比べて、ヘリコバクターピロリ菌が持つ毒素タンパクを
有していると言われています。

そのため、内視鏡検査や採血検査で、ピロリ菌陽性ならば
除菌薬を使用するなどの内服治療などが功を奏していると言えるのではないでしょうか。

日本では、内視鏡の技術の進歩によるものや
アメリカの研究では、禁煙の普及もその一旦を担うとされています。

看護師としてのアプローチ

私は、外来看護師として、内視鏡検査に日々関わりそこで胃癌を発見されることに立ち会ってきました。

ほとんどが、症状を訴えて受診し内視鏡検査で疑わしい所見が発見され生検という方法で組織をとり、病理検査でその組織が悪性化しているものかということを調べます。

しかし、時には、健康診断の内視鏡で疑わしい所見が発見され、経過観察が必要とされる場合もあります。

看護師として気をつけていることは、

「胃癌が確定したときに、先生からお話を受けるご本人さま、またはご家族様が病状をどのように捉えて向き合っているか。」

それを知ることが病状の程度に関わらず、気をつけているポイントです。

しっかりと病状を理解したうえで治療をすすめていくことは治療の予後に関わる大きな問題です。

いくら良い先生でも、そこは患者様の意思がなければ治療が成功することにつながらないからです。

お話を聞く患者様の、

・精神的状態

・理解度

・認知能力

・全身状態の把握

・ご家族の有無、関係、ご本人をバックアップできる環境があるか

など様々に気をつけて情報を収集しています。

医師と患者さまの橋渡し役としてのアプローチに重きを置いています。

患者様が、より良い治療を受けられることに繋がるよう尽力させて頂いております。

【症例】胃癌のために高度貧血を合併していた

外来で看護師をしていて胃癌を発症している場面に遭遇するのは、やはり内視鏡検査の介助についている時が多いです。

先日も、病棟で吐血され受診し、入院された方がいらっしゃいました。

採血データ上、高度の貧血状態で、あきらかに消化管出血の可能性があると
のことで、上部内視鏡(胃の内視鏡のこと)を行うことになりました。

カメラを挿入すると、胃内は黒い血液や塊が所々に見えていました。
良くみていくと、赤い血液が出ている場所もみられます。

鮮血が見えるということは現在も出血しているということです。

その方の出血源になっている部位には、悪性腫瘍があり、そこからの出血があることがわかりました。

内視鏡では対応できない処置だったため、そこで内視鏡は中止され緊急外科手術の適応となりました。

まとめ

この症例の方のようにあきらかに出血しているような進行癌の場合には癌の深さも深いと予測できます。

早い段階であれば、手術方法も容易なものになり、ご本人の社会復帰も早くなります。

進行癌はとても速いものもありますので、あっという間に手遅れになる
ということがないよう、定期的な健診での胃内視鏡の検査をお勧めします。

またヘリコバクターピロリの感染がわかれば除菌もしましょう。

禁煙も胃癌予防には大切なリスクファクターのひとつでしたね。

急激な体重減少は、癌の大きなサインのひとつです。
心当たりがあれば、受診するようにしてくださいね。

ライター名(ランサーズ名):chielly

<経 歴>

42歳女性です。3歳の子供と夫の3人暮らしです。

看護師として働いて16年以上になります。

現在は、看護師として週1回のパート勤務をしながら、ライターとしての活動を中心としています。

妊活と長い不妊治療の末に子供を授かった経緯から、漢方や鍼灸治療などを活用した、妊活の多様な経験があります。

ライターとして読み手にわかりやすく、喜怒哀楽や温度の伝わる記事を書いていく事が夢です。



カテゴリー:, 看護師【癌】

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