【医師監修】副鼻腔炎とは?症状や薬を解説!(症例あり)

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一度はどこかで聞いたことのある病気「副鼻腔炎」とは、具体的にはどんな病気なのでしょうか。

とても簡単に言うと、副鼻腔炎は、「顔の内側で起きている、感染による炎症」なのです。

病院のなかでは、おもに耳鼻科の先生が診る病気です。

ここからは、副鼻腔炎の症状や特徴、治療や実際に発症したときの経過を一緒に見ていきましょう!

副鼻腔炎とは?どんな症状?

まず、副鼻腔炎には医学的に言うと、「急性副鼻腔炎」と「慢性副鼻腔炎」があります。

3か月以上症状が続くと「慢性副鼻腔炎」に分類されるので、一般的に副鼻腔炎と言うときは「慢性副鼻腔炎」を指していることが多いです。

また慢性副鼻腔炎は、「蓄膿(ちくのう)」と呼ばれることもあります。

さて、副鼻腔炎の最もメインの症状は、鼻づまり

鼻水のせいで鼻が詰まってしまうだけでなく、炎症で鼻のなかの粘膜が腫れて、鼻呼吸がしづらくなります。

それに加えて、炎症が起きているので、「顔を押すと痛い」という症状が起きたり、頭痛があることも。

副鼻腔炎が起こる仕組み

副鼻腔炎は、その名の通り「副鼻腔」の「炎症」です。

ヒトの顔面の骨の内部には4種類の空洞があり、それを「副鼻腔」と言います。

副鼻腔は鼻の穴の空洞と連結していて、実は外部とつながっている空間なのです。

同じような粘膜が繋がっているということなので、「ふつうの鼻炎が起きるのと同様に、骨の中の空洞(副鼻腔)にも炎症が起きることがある」と理解していただけたでしょうか?

副鼻腔炎の原因、疫学は?

さて、それでは副鼻腔の「炎症」とは、具体的に何が起きているのでしょう。

炎症とは、体の部位がダメージを受け反応している状態。

そして細菌やウイルスの感染が、炎症を引き起こすものの代表例です。

副鼻腔炎では、かぜのウイルスや、アレルギー、鼻の粘膜へのさまざまな慢性的な刺激が、炎症を引き起こす原因となります。

なかでも最も多いのが、かぜの鼻症状→副鼻腔にも炎症が波及する、というパターンです。

急性副鼻腔炎(一か月以内で軽快する副鼻腔炎)も含めると、日本で100万~200万人が副鼻腔炎にかかっていると言われており、意外と身近な病気なのです。

副鼻腔炎の治療法

副鼻腔炎の治療は、薬の内服です。

副鼻腔炎の種類によって使う薬の種類が違うので、ここからは「慢性副鼻腔炎」と「急性副鼻腔炎」に分けて説明します。

慢性副鼻腔炎の治療

慢性副鼻腔炎では、マクロライド系の抗菌薬を少量長期投与(通常量より少ない量を、3か月くらい飲む)します。

「マクロライド系」というのは抗菌薬の分類の一つであり、薬の名前で言うと、クラリスロマイシンエリスロマイシンなどが該当します。

急性副鼻腔炎では、病院で鼻水を取り除く処置をして経過をみたり、副鼻腔の膿を出させる薬(カルボシステイン)を飲んだりします。

急性副鼻腔炎の治療

急性副鼻腔炎というのは、「風邪が治ってしばらくするとそのまま治ってしまうこともある」という病気なので、このような比較的おだやかな対応になります。

しかし急性副鼻腔炎でも、症状がひどい場合や、受診する病院によっては、抗菌薬が処方されることもあります。

急性副鼻腔炎の重症例では細菌感染を起こしていることがあり、その場合は抗菌薬が必要だからです。

また副鼻腔炎の治療には、薬を飲むことのほかに、病院で行う処置や点鼻薬もあります。

ここから、少し紹介しておきます。

ネブライザー療法では、機械から霧状になって出てくる薬を、鼻呼吸をして鼻に吸い込みます。

そうすることで、鼻や副鼻腔の粘膜に直接薬の成分を届けることができます。

点鼻薬には、ステロイドを点鼻するものや、抗菌薬を点鼻するものがあります。

さて、ここまでのような薬や処置で改善しなかったときには、手術が必要になることもあります

副鼻腔炎の手術は、鼻の穴からアームを入れて手術するタイプの内視鏡手術です。

手術で、炎症を起こしている粘膜を切り取ります。

また少し特殊な副鼻腔炎として、「好酸球性副鼻腔炎」という病気があります。

好酸球性副鼻腔炎の治療では、抗菌薬のほかに、ステロイドの内服を行います。

副鼻腔炎はどんな症例?

副鼻腔炎がどのような経過をたどるのか、見ていきましょう。

何ヵ月かずっと、鼻がつまっています。

②市販の薬を飲んでも、点鼻薬でも治りません。

③鼻呼吸ができなくて息がつらく、顔や頭の痛みもある気がします。

このような症状が気になって病院に行った場合、診察を受け、副鼻腔炎の検査に進みます。

レントゲン撮影などで副鼻腔の炎症をチェックしたり、原因となっている細菌の種類を調べたりします。

そして慢性副鼻腔炎と診断されると、数か月間の内服治療を行います。

また、急性副鼻腔炎の場合は、たとえば以下のようになります。

風邪をひいて熱が出て、そのあと風邪は治りました。

②体はだいぶ楽になったのに、鼻の症状が残っていて、息がしづらいです。

③鼻をかむとドロドロして変な色の鼻水がでていて、それでも鼻づまりが改善しません。

④寝ていると鼻水がのどに垂れてくるのも気持ち悪いです。

この場合、基本的にはかぜの後の急性副鼻腔炎という判断になり、点鼻薬や膿を出させる薬で経過をみていくことになります。

症状によっては抗菌薬が処方されることもあります。

ここでご紹介したパターンはあくまで一例ですので、症状で「副鼻腔炎かも?」と思った方はまずはお近くの耳鼻科を受診してみましょう。

今回は、副鼻腔炎についてご紹介しました。

「聞いたことはあるな」と思っていた方も、どんな病気かイメージしやすくなっていただけましたでしょうか?

ライター名(クラウドワークス名):shiraishi eri

<経 歴>

国立大学卒業、元医師。

現在は主にライターをしています。

患者さんと医師との間には、意外と病気についての認識にギャップがあるもの。

分かりやすい説明でそこを解消して、みなさんが円滑に健康生活を送れたらな、という気持ちで医療情報をご紹介しています!



カテゴリー:副鼻腔炎, 医師【副鼻腔炎】

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