【理学療法士監修】加齢を原因に諦めていませんか?きっとあなたはまだ歩けるハズ…

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

もくじ

はじめに

「年のせいもあるからねぇ…」


身体の痛みや動かしにくさに悩んでかかりつけ医に受診した時、こんな風に言われたことはありませんか?

せっかく何とかしてもらおうと思って受診したのにこんな風に言われてしまうと、やはりがっかりしてしまうものですよね。

でも、その症状は本当に「年のせい」なんでしょうか?どうしようもない症状なのでしょうか?

今回は、そのあたりのお話をしようと思います。良ければお付き合いください。


1.お医者さんでも得意・不得意な症状がある

「お医者さんが言うんだからそうに違いない。」こういった考え方は、時として症状改善のチャンスを逃してしまう原因になっているかもしれません。

もちろん、自分の主治医を信じることは非常に大切なことです。患者と主治医の信頼関係なくしては、理想的な医療の提供は難しいでしょう。

ただ、皆さんに知っておいてほしいことがあります。

それは
お医者さんにも症状によって得手不得手がある
ということ。

例えば内科が専門のお医者さんであれば内科系疾患には精通していても、脳外科や整形外科の分野はあまり得意でない、という先生も多いんです。

皆さんのかかりつけ医が、『〇〇〇内科医院』だった場合、膝や腰の痛みに対して選択できる治療手段というのは、どうしても『〇〇〇整形外科医院』の先生より少なくなってしまいがち。

基本的なことではありますが、仮に主治医ではなかったとしても、受診する際は自分の症状に合った病院を選ぶというのは、早く正確な治療を受けるためにも非常に重要なポイントとなります。

2.筋肉の問題は町医者では見抜きにくい

さて、では膝の痛みや腰の痛み、足の出にくさ等々…このような症状であれば整形外科(場合によっては脳神経外科)を受診すれば必ず正しい治療を提供してくれるのか…?

その質問に対する答えは、「必ずしもそうとは言えない」です。

病院で痛みや動かしにくさを訴えると、お医者さんはどんな検査をしてくれるか思い出してみてください。

問診で症状を聞いて、痛みの出る動きをチェックして、レントゲンを撮って…

「骨には異状ありません。年も年ですから…。痛み止めの注射を打っておきましょう、電気治療をやっていきますか?湿布薬も少し多めに出しておきますね。」

こんなやり取り、多くありませんか?

残念ながらかなりの割合で、このやり取りでは痛みや動かしにくさの本当の原因は見つからないんです。

なぜなら

  • 筋肉の硬さ
  • 筋肉の短縮
  • 筋肉の循環不良

等が痛みや動かしにくさといった症状の主な原因となっているケースが非常に多いから。

上記のような症状は、レントゲンを撮っても画像に写りません。レントゲンというのは骨を写す機械ですから。

症状が出やすい姿勢や動きはある程度チェックしてくれたとしても、そこから診断するのはあくまで神経症状等が出ているか否か、という点がメイン。

例えば、あるケースでは、
手が上げにくいのは肩甲骨についている前鋸筋という筋肉と、肋骨についている筋肉が癒着して筋肉の滑走性が悪くなっていて、肋骨周りの筋肉をストレッチしてあげると手を上げやすくなる…ということがあります。
(ちょっとマニアックな話なので、ふーん、と思って聞き流してください 笑)

こういった視点は、お医者さんといえどなかなか持ち合わせていないワケです。

お医者さんがダメ、という話ではなく、このあたりの細かい判別というのは、お医者さんの範疇ではない事が多い、という話。

筋肉の伸縮性に問題があるのに、いくらレントゲンで撮影したところでその問題点は顕在化してきません。

(MRIや超音波エコー等で細かく検査してくれるような専門性の高い病院は別ですが。)

3.状態によっては町医者よりも…

痛みや動かしにくさが気になった場合、第一選択肢は間違いなくお医者さんです。まずは主訴をしっかりと伝え、レントゲンを撮ってもらいましょう。骨に問題があったり、あからさまな熱感や発赤等があれば然るべき処置をしてくれるはずです。場合によっては採決をして血液データ等を確認してもらうのもいいと思います。

一方で、そういった所見は見られないのに筋肉や関節の調子が悪い、という時は柔道整復師が開いている接骨院や、理学療法士が自費診療で行なっている整体・治療室等を頼ってみるというのも選択肢としてはアリだと思います。

なんといっても筋肉や関節の動きに関する専門性に限って言えば医師よりも彼らの方が上、と言っても過言ではありませんから。

4.本当の原因を正しく理解する事が大切

悩みの本当の原因というものは、案外思いもよらないところに隠れていたりします。膝が痛いのは、足首が硬くなっていて膝のクッション性を十分に発揮できないのかもしれないし、腰が痛いのはお尻の筋肉が硬くなって股関節を上手く使えていないかもしれない。

こういった原因が症状を作り出しているとしたら、痛い部分にいくら湿布薬を使用しても症状は改善しません。

しっかりと症状の原因を正しく理解することがまず何より重要です。そのためにはお医者さんの意見を全て鵜呑みにするのではなく、参考にしながら自分で調べたり、専門職の人の話を聞いたりしてみましょう。

おわりに

いかがでしたか?この記事を読んだ皆さんに覚えておいていただきたいのは

  • お医者さんは完璧じゃない
  • レントゲンでなんでも分かる訳じゃない
  • 筋肉に由来する問題は医者だけでなく柔道整復師や理学療法士の視点で

ということ。

普段からいつもこういった視点を持っているだけで、治療の幅は大きく広がります。もしかしたら、個々の筋肉の機能性に対して適切にアプローチできれば「年のせい」と諦めていた身体の不調も、良くなるかもしれません。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ライター名(ランサーズ名):寺澤 慶大(テラサワ ヨシヒロ)

<経 歴>

急性期脳神経外科病院のリハビリ科で6年勤務

リハビリ特化型デイサービスで1年半勤務

脳神経外科病院併設のデイケアで4年半勤務

現在はデイサービスで機能訓練を行いながら自費診療で自身のクライアントのフィジカルケア、医療系コラムを中心としたWebライターのお仕事もさせて頂いています。



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