【ep41】統合失調症を発症してから【社会復帰までの過程】

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

~はじめに~

私が統合失調症になり、社会復帰するまでに至った過程をみなさんにお伝えしようと記事にしました。100人に1人がなるようなありふれた病気です。みなさんの参考になれば嬉しいです。

統合失調と診断されるまで

読書が趣味だった私は、夜ふかしして本を読むのを好んでいました。

高校2年の冬の夜も更けた真夜中に、隣の空き地に誰と待ち合わせをするでもなくアイドリングストップをしている車が頻繁に止まるようになり、時折家の敷地内に誰かが入ってくるような音が聞こえてくるようになりました。

どうやらDVをする父親が不倫もしていたらしく、不倫相手が家の敷地内に入っていたと知ったのは、母が父親と離婚をした後でした。

恐ろしいだけの存在である父親がいるというストレスから解放された私は、合格した大学で勉強とバイトに勤しみました。

慣れない事が多く、それなりに大変でしたが充実した日々だったと思います。

しかし大学2年生の時、夜のバイトから帰る途中につけてきた変質者が、独り暮らしをしていたアパートの部屋まで付いてきたことがありました。

直接的な被害はなかったものの

”夜遅くに変質者につけられた”

という事と部屋を知られているという事にものすごく恐怖を感じました。

結局その部屋は引き払い、実家から数時間かけて通うことになったのですが、その頃から睡眠がおかしくなりました。

いつもなら、眠れるはずなのに全く眠くならず、だんだんと空が明るくなっていくのを見ているしかない事が増えました。

朝が来てからようやく眠り、昼過ぎまで起きられないという昼夜逆転の生活をし始めるようになったので、どうして?と思い始めました。

多少眠れた日の朝に、大学に行かなければ、と思って用意をしようとしても焦る心に体がついて行かず何日も講義を休みました。

家を出られても通学中の電車の中で体調不良になって下車してしまい、そのまま帰宅することもありました。

大学の食堂のバイトにもまともに行けずに、代理も手配できない事から先輩達から苦情が来るようになり、自己嫌悪でストレスになりました。

一人でお風呂に入れば、ひどい事を言う複数の声のような、自分自身の考えのようなよくわからないものがずっと付きまとってきて気持ち悪くなります。

それは、

「お前なんか誰からも必要とされてない」

「いらない人間」

「死ねば良いのに」といったものです。

お風呂には小さな磨りガラスの窓があるのですが、

”誰かがそこから見ているのではないか”

とも感じました。

眠れず、幻聴が聞こえる上に大学にも行けない事が続き、流石にこのままは良くない、と感じて近くの心療内科を訪れました。

医者の診断は、「統合失調症」

原因は、幼い頃に受けた虐待や過度なストレスだと言われました。

あまり聞いたことが無かったその病名でしたが、ムンクが描いた世界的に有名な絵画「叫び」も統合失調症の幻聴に苦しんでいる様を描いている絵だと知ったのはこの頃です。

闘病と転院

抗精神病薬としてエビリファイと睡眠導入剤であるゾルピデムを処方されました。

しかし、その病院の医師は薬を処方するだけで現状の話をあまり聞いてくれない、と感じ、カウセリングを重点的にしてくれる女医の病院に転院しました。

その病院に通院するには電車で行かなければならなかったのですが、

電車に乗った時の乗客が私を監視している

悪口を言っている

という被害妄想が悪化し、通院もまばらになってしまいました。

先生にはカウンセリングの時に事情を話し、どうしても来るのが難しい時は薬だけでも取りに来てくれれば良いと言われ安心しました。

しかし、ある日薬を取りに行ってくれた母に先生が、

「本人は治す気があるのか」

と苛立っていたと聞きました。

結局、病院に行って先生と話をしても、

「怒らせてしまった」

「申し訳ない」

という恐怖心で転院をしてしまいました。

その頃には、大学の休学期間を使い果たしてしまい、泣く泣く退学。

シングルマザーである母は、夕方から夜にかけて結婚相談所のテレホンアポインターの仕事をしていたのですが、妹と二人だけになってしまう不安感で、何度も仕事に行かないで、と泣き縋りました。

家にいるだけではダメだ、という焦燥感から単発のバイトの派遣に登録しましたが、仕事場が近場でも行けない日が多く、行けても体調が悪くて早退してしまうことも何回かあったために退職。

起きていると常に極度な不安状態だったため、一番安心するのは夢も見ないほど睡眠薬で深く眠っている間だけでした。

当時は、一生自分はこのままで人並みの人生は送れないのだろう、と自暴自棄になっていました。

少しして、母と一緒に実家のある埼玉県に引っ越すことが決定。病院も埼玉県の心療内科に転院になりました。

社会復帰のための練習

自分を誰も知らない人間に囲まれた環境に移ってしばらくして、幻聴の病状が安定。電車や多少人が多いところでも行けるようになりました。

大学を中退し、社会経験もまともにないため、自身の将来に不安が付きまとうようになりました。

社会復帰ができるようになろう、とネットで調べていくと、就労支援という制度があるのを知りました。

病院の先生や市役所の職員に話を聞き、社会福祉士を通じて就労支援施設A型事業所を紹介してもらい入所。

「毎日出社する」

を目標にして、簡単な仕事を熟していきました。

最初は体調不良を理由に頻繁に休みましたが、施設が途中から送迎システムを導入してくれたので、ほぼほぼ毎日出社する事が出来るようになりました。

一度先走って一般のバイトに面接を受けて合格をもらい働きましたが、厳しい仕事内容に耐えられずに一か月足らずで辞職。

もう一度就労支援施設で頑張り直しました。

余裕が出てくると、会社の帰りは送迎の車を使わずに片道2.5キロの道のりを歩いて帰れるようになりました。

雑談にも積極的に混じり、人との会話を楽しめるようになると、性格も元の明るいものに戻るようになっていきました。

結婚願望がありましたが、結婚相談所は多額の入会金を払う必要があり、精神疾患は入会出来ないと言われた事があったので、スマホのアプリに婚活があると知った私は、早速「ヤフーパートナー」に登録。

穏やかそうな男性にメッセージを送り、返信が返ってきたので何度かメッセージの交換をしました。

実際に会うのは抵抗があったので、人が多いショッピングモールでデートを重ねた彼は、私の事情を知った上で精神的に支えてくれる存在になりました。

退所から社会復帰へ

安定した私は薬なしでも眠れるようになり、統合失調症を改善させるための習慣を調べて生活に取り入れるようになりました。それは次の3つです。

・朝、鏡の前で笑う事で自律神経を整えること

・太陽光を浴びる事で「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンを作って気分を向上させること

・ずっと運動不足だった運動は、無理をせず余裕があるときだけ、会社帰りのウォーキングや夜に開かれているバドミントンのサークルにたまに行くことで解消すること

最終的に薬も飲まなくても、メンタルが安定するようになったことで担当医から薬の処方を中止されました。

その後、カウンセリングを中心に治療を行い、悪化した場合に薬を再び処方出来るように対処をしていただきました。

カウンセリングは間隔をあけて続けながら、3年間お世話になった就労支援施設を退所。

そして、派遣に登録をして短期のイベントのスタッフや軽作業をする工場で仕事を始めました。

就労支援施設のような優しいだけの職場とはわけが違う厳しい現場のおばちゃんもいましたが、言われたことをひたすらポジティブに変換して考え、ミスの注意はわからない事を聞いて繰り返さないように練習し、ミスを理由に自分を責めないようにしました。

それでも、ネガティブな気分になった時は、

泣きたい時は気が済むまで泣く

自分の好きな音楽をひたすら聴く

少し高めのコンビニスイーツといったとご褒美を自分に買ってあげる

など上手くストレス解消と自分の気分をあげることをしています。

寝るときは、一日の出来なかった事を思い出して自暴自棄になるのではなく、今日の楽しかったことや明日やるべきことを考えて眠るように習慣づけました。

その甲斐があってか、現在も病気は再発しておらず、出来ないと諦めかけていた社会復帰と日常生活を送ることが出来ています。

統合失調症は、日常生活に戻ることの出来る病気です。

闘病当時の、以前の自分に戻ることなどできない、一生このままなのだ、と絶望したあの頃が懐かしく思えるようになるまで回復出来るのです。

自分の人生は自分の物です。どうにかできるのも自分だけです。今は苦しいからと言って近い未来も苦しいものだとは限りません。

まとめ

家庭環境が複雑で、ようやく平和な日常にになったと思った矢先に発病した統合失調症は、私の将来計画を全て壊してくれました。

将来に不安しかないただ辛いだけの日々は本当に絶望しかありませんでしたが、今の回復まで頑張ってこられたのは、支えてくれた家族と病院の関係者や、就労支援施設の職員を始めとした公共サービスの方々でした。

思い描いていた人生通りにはいきませんでしたが、統合失調症は数年で社会復帰できるほどに回復できる病気です。

支えてくれる家族を大切にし、病院や公共サービスを上手く利用しながら治療をしていってください。

もちろん無理だけはしてはいけません。途中で休んでも良いんです。無理なく少しづつ、確実に回復していきましょう。



カテゴリー:体験談

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