【ep42】男性不妊の治療と症状 | 妊娠までの経過について【精索静脈瘤】

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

こんにちは。
当記事では「精索静脈瘤」の症状と術後の経過について解説しています。

子供ができない」と悩んでいませんか?不妊の原因は女性だけではありません。

パートナーだけでなく、男性も自分の状態を客観的に評価しないと問題は解決しません。

精索静脈瘤はよくある男性不妊の病気なので、解決策はわかっています。

手術を行えば2〜3ヶ月後には結果が変わってきます。

時間は過ぎていきますので、早めの検査・手術がおすすめです。

それでは体験談を書いていきます。

まずは精索静脈瘤がどんな病気なのかを解説していきます。

もくじ

精索静脈瘤とは?

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)とは、男性不妊に悩む方の、約4割くらいに認められる病気です。

簡単に言うと、睾丸の周りにある血管が絡まり「コブ」のようになって塊ができます。

血管の中を流れる血液は暖かいので、コブがあることで血流が悪くなり、睾丸周囲の温度が上昇します。

精子は温度が高くなると活動量が落ちますので、射精後卵子に到達できる可能性が低くなります。

このように、睾丸の周りに血管が絡まり、温度の上昇と精子の活動量の低下を引き起こす症状を「精索静脈瘤」と言います。

症状について

自覚症状はなかったですし、医師に聞いても基本的には自分でわかるような変化は無いそうです。

悪化してくると

  • 腫れ
  • 痛み
  • 陰嚢がボコボコ・ブヨブヨ

このような症状が出現し、自分で触っても違和感を感じるそうです。

ちなみに私の場合は、触ると若干血管の塊のようなものに触れ、強めに押すと痛みもありました。

診察時に医師に聞いたところ「学会で発表できるくらいのレベル」と言われました。

精索静脈瘤の検査方法と結果について

検査方法は2種類あります

  • 精液検査
  • エコー

この二つで判断します。

精液検査

不妊治療外来にて採精(精子をとること)し、その場で検査に出します。

見るポイントは、精子の数や濃度・運動量・正常なものがどれくらいあるかなど、項目としてはシンプルな物が多いです。

エコー

エコーは超音波を睾丸にあてて、血管の絡まりのレベルを画像で診断します。

精液検査の結果については当日は出ません。

エコーについてはその場で医師より説明されます。

症状の悪さには段階がある

悪さによってレベルが1.2.3と3段階あるのですが、私の倍は一番悪い3と診断されました。

何を基準にして良い・悪いを決めるかと言うと…

WHO(世界保健機関)の指標を参考に

精液量1.5ml以上
精子濃度1500万/ml以上
総精子数3900万/射精以上
前進運動率32%以上
総運動率40%以上
正常精子形態率4%以上
白血球数100万/ml未満
出典:WHOラボマニュアル

少々難しいかもしれませんが、検査の結果この表の基準を上回っていれば問題は無いのですが、何かしらの項目で基準値より下であれば、不妊の原因と考えられるわけです。

私の場合は全ての項目において基準値より下でした。

精索静脈瘤の治療について

治療方法として医師から説明された方法は2つです。

  • 内服による治療
  • 手術による治療

内服については、漢方とサプリメントの内服です。

体の状態を整える漢方と、亜鉛やセレンなど、男性不妊に効果的とエビデンスのあるサプリメントの内服を勧められました。

その場でどちらかをすぐに決断すると言うわけではなく、最初に内服で様子を見て、それでも精子の状態が改善しなければ外科的な処置をする人が多いそうです。

私もしばらく内服で様子診にしました。

内服して3ヶ月

漢方とサプリメントの摂取をして3ヶ月後に、再度精液検査とエコーを行います。

結果は、エコーについては根本的に外科的治療以外の改善策は無いので変わりなし。

精液検査については、若干の数字の改善はあったものの、WHOの基準値を超えることはありませんでした。

医師より手術のすすめ

内服による治療で変化が無いため、医師からは「手術をしてみてはどうか?」と説明がありました。

特に断る理由もなく、精索静脈瘤の治療としてエビデンスがある方法なので受けることにしました。

手術の時間と費用

手術方法はいたってシンプルな説明でした。

  • 鼠蹊部(足の付け根)を3センチくらい切る
  • 静脈を引っ張りだす
  • コブを取り除く

これだけです。

つまり、睾丸の周りを囲っている血管が原因なので、その血管を睾丸から離してあげれば改善すると言うことです。

手術時間と術中

オペ室に入ってから約2時間、入院の必要はなく日帰りで可能です。

手術に関しては局所麻酔でして、下半身だけに麻酔をかけるので普通に医師と会話ができます。

希望があれば、鎮静の点滴を使って眠ることもできます。

費用

費用については保険のきかない自費診療です。

クリニックによって価格は違いますが、相場としては40万円くらいですね。

ただし、手術をするための検査や、術後の診察は別料金のこともあるので、トータルだと50-60万円くらいはかかります。

術後の経過とまとめ

精索静脈瘤の術後、約2-3ヶ月後に再度精液検査をしました。

結果はWHOの基準値を全て上回り、エコーの検査でも睾丸の周りの温度は妊娠に適した温度に改善していました。

医師に言われた通り、精索静脈瘤に関してはよくある症状であり、外科的な治療をすれば大体治ります。

傷口に関しては、私の場合は1-2ヶ月は歩くたびに痛く、落ち着いたのは半年くらい経過してからです。

でもそれで改善するのであればよしとしています。

同じ病気のあなたへメッセージ

不妊で悩んでいる場合は、女性だけでなく男性も検査を受けた方が良いです。

なかなか抵抗があり、腰が重い人もいると思いますが、最近では男性専門のクリニックがたくさんあります。

不妊・精子の質の改善に効くと言う方法はネットにたくさんありますが、エビデンスがあるのは、手術と一部の内服のみです。

歳を取れば取るほどに、精子の質は悪くなっていきます。

改善方法が明確な病気ですので、悩んでいるのであれば受診をおすすめいたします。



カテゴリー:体験談

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