【介護福祉士監修】親が介護になったら?【同居と別居でできること】(後編)

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

前編では、在宅介護・通い介護・施設介護と認知症状がある場合についてお話ししました。

後半では、実際に介護を行う際に確認すること、すべきことについてお伝えします。

確認しておくこと

親の介護の方針を決める前に確認しておくべきことがあります。

親子といえでも、介護によってお互いのライフスタイルが変わるのですから意見のすり合わせが必要です。

なし崩しに介護を初めると、後から言い出しにくくなったり、不満を募らせてストレスが増大する可能性があります。

言いにくいことは初めにしっかり確認してしまいましょう。

意外とないがしろになる本人の意向

親の病気やけがで介護が必要になると、親の心配もありますがついつい自身の不安が先行し、親の気持ちまで思いがいかないことが多いです。

親子だから言葉にせずとも分かり合えるという考えもありますが、近い仲こそ大事なことは言葉にして確認する必要があります。

介護は平均5年かかるというデータもあり、介護が長期化することを考えると初めが肝心です。

介護をしてあげているという気持ちだと、怒りや不満が募ってあとで爆発してしまいます。

もちろん、できないことはできないということも大切です。

介護する側、される側が同等であることを忘れずにいましょう。

主介護者を決める

同じ親から生まれた者同士でも、親への思いも同じとは限りません。

長男や長女が必ずしも介護を行うと決めつけることはなく、ニュートラルに見解の違いを確認しておきましょう。

兄弟姉妹で介護に役割を決める方法もよいのですが、その場合でも主介護者となる人を選任してください。

解決したい問題が役割の当てはまらない場合、たらい回しになったり、1人の負担が増えて不満の種となります。

関係各所との連絡も複数あると情報が混乱しますので、責任を感じるかもしれませんがどなたかを定めましょう。

主介護者になった場合、介護にはお金が絡む場面もあるのでお金の流れはクリーンに保つことが必要です。

親のお金問題

親の収入や預貯金について、普段からよく知っている方はあまりいないのではないでしょうか。

在宅介護でも施設介護でもサービス利用費がかかりますので、どれくらい介護費用に充てられるのかを確認する必要があります。

特に認知症状がある場合、収支があいまいなままでは先の計画も立ちませんし、収入の確認は初めに済ませてしまいましょう。

お金の流れをクリーンに保つためにもサービス費用は引き落としをして履歴を残すか領収書を保管し、医療費控除できるものは確定申告の手伝いをすると節税になります。

最近は銀行も郵便局も本人以外が窓口にきても取り合ってくれませんので、親が理解不能な状態であると成年後見人等の選定を検討しなくてはなりません。

お金を請け負うことは荷が重いですが、親の権利を代わりに行使するということを忘れずに、割り切って行うことが長期的な負担を軽減します。

親に必要な介護費が工面できない場合、ご自身に余裕があれば持ち出しもよいのですが、無理にすることはありません。

介護認定を受ける

平行して行ってほしいのが、介護保険の申請です。

家で介護するにしても施設に入るとしても、介護認定が必要です。

本人が「まだ大丈夫」と断るかもしれませんが、手助けが必要な状態が続くようであれば要介護認定を受けることをお勧めします。

介護保険は市町村が主軸となっているので、基本的には親が住んでいる市町村にあるサービスや施設を利用することになります。

親と離れて暮らしている場合、市町村や関係各所から地元の情報を得ることは大変重要です。

相談できる場所

  • 各市町村役所の介護保険課(名前は自治体によって違います)
  • お住いの地区の地域包括支援センター(概ね中学校区に一つあります)
  • 病院(医師の意見書作成の相談ができます。介護認定の相談場所を教えてくれます)
  • お近くの在宅介護支援センター(ケアマネジャーの事務所です)

介護の相談には役割分けがあり、比較的状態のよい要支援認定の方は地域包括支援センター、要介護状態の方は在宅支援センターのケアマネジャーが請け負うことになっています。

なぜ電話かというと、介護が必要となった方の様子を見ないと具体的な相談ができないこともあるためです。

初回の相談は上記のどこでも大丈夫です。相談内容によって適した機関を紹介してくれますので、安心して電話してください。

要介護認定とは

介護の手間により要支援1、2、要介護1~5のどの段階にあたるかを本人の状態、普段の様子の聞き取り、医師の意見書から総合的判断することです。

要介護度よって、受けられる公的介護サービスの種類や月に使えるサービス量に違いがでます。

介護度が高ければ制限が少なくなりますが、サービス利用にかかる利用料が高くなるものがありますので、高い介護度を持っているから良いというわけではありません。

本人なしで話を進めるか、自宅や病院で介護が必要な本人の様子を確認してからにするのかも含めて、まずはお電話をおすすめします。

早めに介護サービスを

親の介護は1人ではできません。

親に介護が必要になったら、まずは親と家族に相談し、並行して介護認定の相談に行きましょう。

介護サービスが万能なわけではありませんが、介護の一翼を担うことは間違いありません。

今回お伝えしたことは序章です。この先に広がる介護のストーリーは無限にあり、どれも正解だと思っています。

一番大切なことは、ご自身の生活を健全に保って介護ができること。

この記事が少しでもお役にたてば幸いです。

ライター名(ランサーズ名):石塚もここ

<経 歴>

音楽大学中退後、介護福祉士・介護支援専門員として自転車に乗り地域を奔走する3児の母。

ライター業も加わり4足のわらじを履いている。

通所リハビリで取り組んだ音楽療法ではお年寄りと一緒に本気で歌謡曲を熱唱していた。

介護へのナーバスな印象を払拭したい思いで介護関連の記事を書いている。



カテゴリー:介護, 介護福祉士【介護】

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