【45:潰瘍性大腸炎】難病?治ります!【カギは食事】

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

潰瘍性大腸炎は、平たく言えば『胃潰瘍や十二指腸潰瘍の大腸バージョン』つまり大腸が炎症を起こして潰瘍びらんができてしまう症状のことです。

肛門に近い直腸から炎症が始まり、そのままS状結腸上行結腸下行結腸へと小腸へ向かって炎症が拡大していきます。
そして大腸全体に炎症が広がり、悪化の一途を辿ると最悪の場合、大腸を切除する場合もある恐ろしい病気です。

潰瘍性大腸炎の特徴

潰瘍性大腸炎は厚生労働省から難病に指定されており、現在この病気を完治させる方法は確立されていません。

症状としては、度重なる下痢血便発熱貧血などがあります。
特に下痢や粘血便などは自己コントロールできずに何度も促されてしまい、生活に支障がでるほど苦しめられます。

潰瘍性大腸炎に対する薬物療法はもちろんあります。
しかし、これらは治療するものというよりは症状を一時的に抑える、いわゆる対症療法のための薬です。
メサラジン製剤や免疫調整薬、抗体製剤やステロイドなどあり、病気の進行が進むほど副作用の強い薬になっていきます

やはり進行を妨げるためにも対策は早い方が良いでしょう。

私の場合の治療経過について

私がこの病気に発症したのは大学院生のときでした。
研究の日々で毎日終電で帰ったり、帰られないときには研究室に寝泊りしたりなど不規則な生活を送っていたりしました。
また、発表会の準備のためのストレスにも悩まされていました。

そのためなのか、頻繁にお腹を下すようになりました。

病院で診察してもらったところ、最初はIBS(過敏性腸症候群)との診断をされまして、腸の痙攣を止める薬などを処方してもらいました。
しかしその薬もあまり効き目がなく、変わらずトイレに駆け込む日々を送っていたところ、ついには血便が出るようになりました。

このまま放置していたら自分の身体はどうなってしまうのだろう?と不安と恐怖に駆られた私は別の病院に駆け込みました。
そして内視鏡検査をしてもらったところ、潰瘍性大腸炎という診断となりました。

その後、ペンタサというメサラジン製剤を処方してもらったところ、血便も度重なる下痢も治まり普通の生活ができるようになりました

しかし、しばらくの間その薬を使用しない期間を設けると、また下痢や血便が再発してしまいました。

やはり薬で症状を抑えるだけでは根本的な解決にはならないのだな、と感じたのでそのときから腸科学について文献を読み漁り勉強するようになりました。
そしてあらゆる腸科学者や微生物学者などが異口同音に述べていることに着目して生活スタイルを変えはじめてから投薬なしでも下痢も血便もなくなり、翌年の内視鏡検査でも腸内の炎症が消えて綺麗になっていました。

行った対策について

腸内フローラを良好にする食生活を送る

藤田紘一郎教授の著書『乳酸菌生活は医者いらず』や、アランナコリン氏の著書『あなたの体は9割が細菌』などの本に潰瘍性大腸炎についての記載があり、共通して述べられていることとして、

潰瘍性大腸炎患者は腸内フローラの組成が極端に偏っていて善玉菌が少ない
ということがあります。
そのためまずは善玉菌の菌株を取り入れるようにしました。

そして、

「腸内細菌のエサとなるのは水溶性食物繊維やポリフェノールなど」とありますので積極的に野菜や果物を食べるようにしています。

潰瘍性大腸炎の一般的な対策として、食物繊維を控え目にしてタンパク質を多く摂る、などの記載をよく見かけるのでこれは対極にあることだとは思います。
しかし、肉類を過剰に摂り過ぎると十分に消化されずに腐敗してしまい、それを悪玉菌が分解して毒素を作り出してしまう危険があります。
そして、その毒素を分解するために活性酸素が作り出されるのですが、これが腸壁も傷つけてしまい、潰瘍性大腸炎の悪化を招く可能性があるとも言われています。

食物繊維は悪玉菌にとっても食べ物となるため、悪玉菌が肉類を分解して毒素を作り出すはたらきを抑える効果もあるといわれています。

やはり普通の健康な人と同様に、潰瘍性大腸炎の人も『肉はほどほどに、野菜や果物などを積極的に摂り、彩り豊かな食卓を作ること』が大事だと思います。

脳を鍛えて自律神経のコントロール力を身に付ける

脳と腸は迷走神経で繋がっていて、腸が弱れば脳も弱るし、脳が弱れば腸も弱ります。
そのため、腸を労りつつも脳を鍛えて自律神経のコントロール力を身に付けることが、潰瘍性大腸炎から自力で立ち直るために必要になります。

脳を鍛えるうえで、一番簡単で効果的なものは瞑想です。
息を吸うことにより交感神経が刺激されて力が湧く、息を吐くことによって副交感神経が刺激されてリラックスする、この呼吸に意識を向け続けるだけの訓練でもかなり効果があります。

私的にはボルタリングもかなり良い効果がありました。
不安定な場所や体勢で自分を支える運動は自分の身体との対話が必須となるので、瞑想同様脳のトレーニングにはかなり効果的だと考えられます。
そういう点ではヨガも同様でしょう。

適度に息切れをするような有酸素運動も、呼吸を整えるために自律神経がはたらくので効果的です。
運動をすると良いホルモンも分泌されるので、体の調整力が更に高まります。
潰瘍性大腸炎にとって、3文の得以上の効果が得られると思いますので、生活に取り入れることが不可欠だと思います。

潰瘍性大腸炎から回復することはできます!

私はその後も3年以上、投薬無しでも潰瘍性大腸炎の症状が出ませんでした。

その後に重労働のストレスで再び再発しましたが、ペンタサを一時使用して症状は治まり、治まってから1年以上また薬無しでも再発がありません。

潰瘍性大腸炎は不調のときに起こる特有のクセのようなものだと私は思います。
片頭痛などとも似ているかもしれません。

不調で狂った歯車を整え直すことができれば症状も治まります。
そのためには薬による治療だけではなく、自力を養うためにも生活を変える必要があります。
特に重要なのは食事改善です。

また、医学関連の著書のなかには『潰瘍性大腸炎の薬は対症療法であり根本的な解決にはならない』という記載もお見かけします。
薬に依存してしまうのは良くないことですが、自力でコントロールできない場合にはやはりこのような薬も必要になると私は思います。
薬の補助で生活に出ている支障を抑えている間に、生活習慣の改善などをして体を整え、徐々に薬による補助を減らしていくような、上手な活用方法をすることで依存を回避することができます。

リーズ大学の研究報告によると、メサラジンと善玉菌などのプロバイオティクスの併用が最も潰瘍性大腸炎の治療効果が高いという報告もあります。
メサラジンは最も副作用が少なく安全に使用できる部類の薬です。

無理にひとりで解決しようとせずに症状が軽いうちにお医者さんと相談することをお勧めします。

私はメサラジンで症状を抑えている間に狂った歯車を整え直しました。
下痢などの症状が出たときのみ、メサラジンを使用するようにして腸を労る生活を送っているうちに自然と薬が必要なくなっていきました。

一応、今後再発した場合の保険としてメサラジンはストックしてあります。

潰瘍性大腸炎は病気というよりは体のシステムエラーのようなものです。
ならば修正を加えれば正常に戻すことができます。
前向きに気楽に頑張っていきましょう。

ありがとうございました。



カテゴリー:体験談

0 0 vote
Article Rating
Subscribe
Notify of
guest
1 Comment
Inline Feedbacks
View all comments
木村彰男
木村彰男
1 month ago

「メサラジンはストック」とありますが、医薬品の有効期限は3年です。できればストックせずにかかりつけのお医者さんを作って調子が悪くなったらすぐもらえるようにすることをお勧めします。
他の炎症性大腸炎の方に誤解を与えないように補足します。
文献によれば、炎症性大腸炎の55%が経過と共に症状の強さが軽減します。またその残り、37%は慢性的・断続的に症状が出現します。残りが寛解期間があるけれど慢性的に症状が持続するのが6%、残り1%がだんだん悪くなるです。記事のように腸内細菌叢の改善や自律神経の改善で症状が治ることは否定しませんが、必ずしも全員にあてはまるわけではありません。
文献:Solberg IC, Lygren I, Jahnsen J, et al. Clinical course during the first 10 years of ulcerative colitis: results from a populationbased inception cohort (IBSEN Study). Scand J Gastroerol 2009 44(4)431-440.
https://doi.org/10.1080/00365520802600961

1
0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。