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自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて起きる病気です。
ただ、そんな簡単な言葉で済ませられるほど単純な病気ではありません。
発見が遅れると重症化してしまうリスクもあります。
私の場合は様々な症状が出ていき、重症になった段階で全ての病気の原因が自律神経の異常にあると分かりました。
この記事では、私の体験談を順を追ってお話いたします。
もくじ
ブラック企業、不規則な食生活、毎日のストレス…徐々に忍び寄るサイレントキラー

私は10年近く飲食業界のホール接客担当として働いていました。
通常の業務も過酷ですが、それに加え『サービス残業・スタッフの入れ替わりで空いた業務の負担・上司からの過剰な叱責・部下が起こした問題の解決』なども日課になっていました。
そのような仕事でしたので帰宅は深夜1〜2時になり、風呂と食事を済ませて午前3〜4時頃に就寝、朝10時には出勤なので朝ご飯は食べずに出勤する生活をしていました。
忙しい時には休憩も満足にとれず、昼ごはんも食べれない時もありました。
睡眠時間も3〜5時間が毎日続き、それが普通になってました。
そして、勤務年数が9年に達した辺りから体に異変が起きて来ました。
2019年10月頃、急に顔が赤くなったり、会議で周りに人がいると圧迫感を感じて汗が顔や全身から流れ出る事が多くなりました。
そしてある日突然、果物や生野菜を食べると呼吸困難になり、熱が40度近く出ました。
痛みはなく、呼吸はヒューヒューと鳴り過呼吸の様な症状でした。
近くの内科クリニックに行くと、「こんな症状は見た事がない。普通の喘息と違うし、過呼吸でもない。紹介状を出すから呼吸器専門病院に」と言われました。
紹介された呼吸器専門を受診し、血液検査と点滴を受けました。
点滴の効果か、呼吸が少しずつ楽になってから診察を受けると急性アレルギー性喘息と診断されました。
高熱も、アレルギー反応が原因だったみたいです。
血液検査の結果は、アレルギー数値が凄く高いとのことです。
今までアレルギーがあったのは甲殻類で、果物や生野菜は問題なく食べれていたのに、なぜ急になったのか原因は不明のままでした。
医師からは原因が分からない以上、アレルギー食物は避けるようにと指示を受けました。
吸引器と緊急時・呼吸困難時用の吸引器を処方されたので、それを使用して様子をみました。
その後原因が不明の症状が出て来る
アレルギー性喘息の診断を受けたあとから、今度は左足の裏の関節部分や踵が痛くなり、中々痛みが引かない状態が続きました。
さらにその後、腰の関節部分、股関節、右ひじの関節の順に痛みが広がり、最後に左肩の関節が痛くなりました。

整形外科の病院を受診し、レントゲン・CT検査を行い医師の診察を受けました。
しかし、結果は腱やスジ、筋肉や関節の全てが正常で、痛みの原因が特定できず分からないとのことでした。
ひとまず、炎症止め用の湿布と痛み止めの飲み薬を処方されましたが、原因が分からないということで、精神的には気持ちの悪い気分を味わいました。
全身の痛みの後さらに、眼球の白目部分の血管が切れる症状が出たので、眼科医を受診しました。
診察を受けると、「良くある事だよ。重い物を持ったり、力んだりすると顔の筋肉の圧縮によって切れる事があるよ。」と言われ、この時はちょっと安心してました。

しかし、治るとまた眼球の血管が切れ、それが間を置かず3〜4回続きました。
しかも症状は両眼で出るようになり、最後に切れた時は白目が真っ赤になり激しい痛みを伴いました。
それでも検査では眼球には問題なく、原因が不明なままでした。
更に様々な病気が発症、ネットサーフィンが原因の突き止めに!
その後も様々な病魔が襲って来ました。
段々めまいを感じ、日内に体温が1度以上の幅で上下に変動することが何度も起き、身体の怠さがさらに酷くなって来ました。
世間では新型コロナが蔓延していたので、会社からは具合が悪くなったら報告する様義務付けられていました。
会社に『めまいと怠さと吐き気があったので病院に行く』と伝えて早退し、病院を受診しました。
以前お世話になった呼吸器科にいくと循環器科に移動させられました。
もともと血液血管専門の病院でしたので何か嫌な予感がしました。
血液検査、尿検査、レントゲン検査を行い、医師の診断を受けました。
先生の説明を受け驚きを隠せなかったのが正直なその時の感情でした。

診断結果は、【高脂血症(異常脂質)・脂肪肝・動脈硬化】に危険指数が出ており、更に【尿酸値が高い・糖尿病初期状態】も起きていると説明がありました。
高脂血症(異常脂質)の数値は、その時には700を超えてました。
血液中の脂質が高くなりすぎて要するに血液がドロドロになり過ぎて自分の血液が全身の血管を傷付けていると説明を受けました。
私はメタボでも太ってもなく標準体型でしたが、血中脂質が高過ぎて肝臓が血液を綺麗に浄化する事が出来なくなり、そのせいで肝臓が脂肪を蓄えて腫れ上がってる状態でした。
医師から食生活や仕事でも不規則な仕事を指摘され、薬で治す事になりました。
しかし、めまいや身体の怠さはこの病気ではないと言われました。

そうこうしているうちに、痛みはないのに『体力の低下・食欲不振・不眠症』が慢性化し、夏には熱中症にもなってしまいました。
熱中症は医師から指摘を受けるまで自覚症状がありませんでした。
薬と食生活に加え、コロナで会社が休業になり休息を取れるようになり、症状も良くなると思ったのですが、【眠れなくなったり、手の痺れ、関節の痛み、便秘、食欲不振、体力の低下、やる気の低下、不安が絶えず襲って来る】という症状がさらに出てしまいました。
そんな時、医療関連や実際に闘病した人のブログをネットサーフィンしていたのですが、その中の自律神経失調症というワードに目が止まりました。
循環器の先生に聞いてみると、「その可能性はある。しかし、コロナで外出自粛中なので、少し時期をずらした方が良い」と言われました。
しかし、その間にも症状がひどくなって来たので、ネットで近隣の心療内科を調べ、患者の投稿星5つの病院を選んで行きました。
最後に辿り着いた自律神経失調症

心療内科を受診し、質問アンケート2種類・カウンセラーのカウンセリング・血液検査を行いました。
その結果、自律神経失調症と不安障害と診断を受けました。
自律神経失調症は1〜100までの数値で表します。
60以上が重症で、身体の各部分に異常が出ます。
(身体のどこに異常が出るのかは個人差があります)
私はその数値が61との結果がでたので、重症と診断されました。
薬での治療を開始し、最初は効力の弱い薬で身体の状態を確認しました。
しかし、良くなるどころか悪くなって行くので薬の種類を増やし、効力の強い薬に変更しました。
心療内科の先生からは
●薬は病気を治してくれるが、効力が強い薬を長期に渡り服用し続けると毒になってしまう
●重症だから効力の強い薬で治療をするが、副作用や薬アレルギーで身体を傷付けてしまわないか、定期的に血液検査をして経過観察をする
と伝えられました。
ただ、寝ても疲れは取れず、睡眠薬も効かず不眠症になってしまいました。
このままでは、仕事を続けると身体を壊してしまい、効力の強い薬を長期に渡り服用してもかえって身体を壊す可能性が出てきてしまいました。
心療内科の先生からは会社を長期休職もしくは退職した方が良いと指示がありました。
いわゆるドクターストップです。
この時点で、今までの診断をもとに循環器科の先生が調べてくれた内容は、
『自律神経失調症は血管が細くなることで血流が悪くなり、血液がドロドロになってしまう。今まで発症した【高脂血症(異常脂質)・脂肪肝・高尿酸値・糖尿病】は自律神経失調症や不安障害によるもので、大本の原因は自律神経の不調つまりストレス』
とのことでした。
自律神経失調症が治らないと、たとえ血液の病気が先に治ったとしても再発の危険性は捨てきれないと言われてます。
また、自律神経失調症がより進行すれば今度は本格的にうつ病になる可能性もあると言われました。
私は軽く考えていたのですが、思っていた以上に重症だったんだと改めて実感しました。
痛みがないからこそ軽く考えてしまう、そこがサイレントキラーの1番怖いところです。
これまでに私が発症したもの
診断を受けたもの…高脂血症(異常脂質)、脂肪肝、高い尿酸値、糖尿病初期
全身の症状…体温調整がおかしい、関節痛(寒くなると特に両肩が痛む)、身体の怠さ、頭痛、便秘、残便感、腸にガスが溜まる、爪がすぐに欠ける、皮膚に異常が出る、指先の血色が悪い、食欲不振
睡眠関連の症状…過剰睡眠、寝ても眠い、眠りが浅い(夢を見やすくなり、内容は悪夢が多い)、寝返りで関節が痛む、睡眠薬を飲めばすぐに眠れるが2~3時間で目覚めてしまう
精神面での症状…人と会いたくない、話すのが億劫、常に不安
まとめ


今は
●食生活の改善
●仕事によって乱れた不規則な生活サイクルの改善
●1日午前中に少しずつの散歩
●薬は忘れずに飲む
ということを意識しながら、無理はせずに長期的にゆっくり落ち着いて治していくようにしていま。
休職中ですが、フリーランスの仕事の勉強をして在宅ワークに切り替えていくように少しずつ行動しています。
私は今まで病気=痛みだと思っていましたが、痛みがないせいで発見が遅れ、重症になってから気付く病気もあると身をもって知りました。
こんなにも辛く苦しいとは思ってもいませんでした。

外見に症状が出るわけではないので、周りから病気に対して理解してもらい難く、病気の症状が邪魔をして仕事のミスが多くなり職場から叱責が多くなり、その結果職場に居辛くなることもあります。
痛みがなくとも身体の異常を感じたら、周りの目が気になることもあるかもしれませんが、精神科や心療内科に行くべきです!
完全に心と身体が壊れてからは遅いのですから…
私の経験が誰かの役に立てば嬉しいのでここに書きました。
もし参考になれば幸いです。
参考になれば…
自律神経失調症やうつ病など、精神科や心療内科を長期受診する人は各市町村で違いはあるとは思いますが【自立支援医療受給者証】というものがあります。
保険証とは別に、本来自己負担3割のところ、これが1割になり、後の2割は市町村が負担してくれます。
もちろん薬局でも使用できるありがたい制度です。
また、私の会社は退職金制度がなく、コロナ禍でお金が困ると先生に相談したところ『社会保険に加入している会社の社員は、会社に勤めている期間に働けない重病もしくは重傷をおった場合に【傷病手当金】という制度を使うことが出来る』と教えてもらいました。
会社と話した結果、円満退社及び傷病手当金に協力してくれる事になりました。
病院の先生と長年真面目に務めて来た会社に感謝してます。
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参考までに
自立支援医療受給者証は国の制度で日本中どこでも2割を負担してもらえます。
市町村によっては残りの1割を負担してくれるところもあります。
お世話様です。
「傷病手当金」も大事ですよね。
労災と合わせて社会保険に入ってる方はぜひ知ってると安心感が違うと思います。
私は仕事の幅を拡げようと社労士の勉強を去年から始めて色々と知識を知ることができました(まだ受かっていないので今年受かりたいです)
申請を代行してもらうには社会保険労務士の範疇の話になると思いますのでご相談があれば「りんどう国際事務所」を紹介します。(https://www.rindowkokusai.com/)
「外部連携」にも載せておきますので気になるかたはぜひ(臨床心理士もされているので頼もしい方です)