【介護福祉士】高齢者の3リスクを回避しよう【再骨折】

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

年をとって骨折すると後が大変

こんなフレーズを耳にしたことはありませんか?

確かに高齢の方は若い人ほど骨が丈夫ではなく、骨折部位の回復が遅いかもしれません。

でも、後が大変というのはどういう意味なのでしょうか。

そこで今回は高齢の方が骨折した後、健康にどんな影響があるのかをまとめてみました。

もちろんお元気で回復する方もおられますが、今回は一般的なリスクについてをお話ししますのでご理解くださいね。

再骨折の可能性がある

「年をとって骨折すると後が大変」というフレーズは、

・もう歩けなくなるかも

・寝たきりになるかも

・介護が必要になるかも

という意味で使われることが多いです。

確かに高齢の方は骨の強度が下がっており、再生も遅いことから回復は若い方よりも時間がかかるかもしれません。

しかし、昨今の医学やリハビリの成果はすさまじく、一度の骨折くらいでは寝たきりになることはあまりないといっていいでしょう。

もちろん骨折部位にもよりますが、骨折以前のようには歩けなくても、杖や歩行器を使えば十分日常生活を送ることが可能な位には回復することが多いです。

では「後が大変」は間違いかというと、そうではありません。

大変なこととは「二度目の骨折」です。

二度目の骨折で何が起こる?

骨折が続くと、体の動きに影響が出てきます。

特に転倒による骨折は、二度目も同じ転倒パターンで骨折することが多いです。

そのため、同じ個所を骨折するなんていうこともあり得ます。

ボルトの入った足を再骨折すると大掛かりな再手術になったり、同じ足に二か所ボルトは入ることで足の動きが悪くなる(可動域が制限される)こともあります。

また、二度目の転倒で足をかばって腕を骨折するケース、骨折後の筋力低下からしりもちをつき、腰椎圧迫骨折をするケースも多いです。

骨折が治癒すればすべてが元通りというわけにはいかないのですね。

骨折後の3つのリスク

高齢の方が骨折をすると、どのようなことが起こるのでしょうか。

ひとつずつご説明します。

意欲低下

高齢の方が骨折して入院すると、なんとなく元気がなくなります。

・自分が骨折したことがショック

・リハビリしなくちゃいけないのはわかるけど、うまく動けなくて気持ちがのらない

・ごはんを食べてうとうとしていると一日たってしまう

・大部屋だけれどカーテンに仕切られて誰とも交流がない

このような状態では、自分からなにかしようという気持ちにはなりにくいですよね。

たしかに3度の食事とリハビリ、その隙間にうたた寝をする生活は、今まで自分でなんでもしていた日常生活とはかけ離れています。

実際に、骨折部位の痛みがあるからと動きたがらず、トイレに行くのも億劫で水分や食事量を控えているという方にもお会いしたこともあります。

退院後も、骨折以前のように家事や趣味をするという気が起きないといった、意欲の低下を引きずっていることも珍しくありません。

骨折したことが怖くて、自分から積極的に動かなくなることもあります。

怪我や骨折で入院をすると、アスリートの方でも自分を奮い立たせて怪我に立ち向かうといいます。

アスリートでも大変なのに、高齢の方がやる気をみなぎらせて今後の生活を自ら組み立てるというのはなかなか考えにくいです。

認知機能の低下

入院するとボケるというのはよく聞く話かもれません。

若い方であれば、パソコンを持ち込んで仕事をしたり、スマホで友人や家族と交流をまめに取ることもできるでしょう。

でも、現在の高齢の方はそこまでモバイル文化が浸透していないのが現状です。

(今後は団塊の世代が続々と後期高齢者の仲間入りをしてくるので、時代は変わるかもしれません)

受け答えのレスポンスが遅くなったり、生返事が増えたり、日常会話は普通だけれど少し突っ込んだ内容になると急に答えられなくなったりします。

病院側も長く入院するデメリットを了解していますし、医療費の算定にも関わりますので、高齢の方であっても骨折後はそんなに長く入院はしません。

骨折で手術をした場合、術後すぐは認知機能が怪しくなる方も多いのですが、一時的なものですぐに回復することがほとんどです。

しかし、術後の感染症などによって入院が長引くと、体調不良も重なってとたんにぼーっとしてしまうのです。

骨折と術後のアクシデントは良くない組み合わせであるといえます。

筋力低下

骨折部位付近の筋力低下は、骨折が治癒する過程では避けられないものです。

高齢の方は筋肉量も減少していますので、よけいにほっそりします。

日常生活を送るだけでは取り戻せない筋力は、リハビリなどで積極的にアプローチしないと回復しません。

しかし、前述した意欲低下や認知機能の低下があると、リハビリによって得られる未来が想像しにくくなり、身のないリハビリを続けることになります。

また、骨折後に活動量が減り、全身の筋力が落ちることもあります。

骨折後の筋力低下があり、いつもより忘れっぽくぼーっとしていると、再度の転倒に容易につながってしまうのです。

骨折しないように日ごろからケアしよう!

高齢になると、思わぬところで転倒したり、今までなら問題にならなかった衝撃が原因で骨折してしまうようになります。

年をとったから仕方がないでは、今の長寿社会では元気に生きていけません!

今は、介護予防という考え方が広まり、介護保険でも取り入れられています。

介護予防とは、要介護状態になる前段階でも介護保険同等のサービスを受けて、元気な体を維持するための運動の機会を設けたり、骨折後のリハビリを続けたりすることができる取り組みです。

介護予防の取り組みは市町村が主体となって展開しています。

ぜひお住いの市町村でどのような取り組みがされているか、相談窓口に問い合わせてみることをおすすめします。

お問い合わせは市役所の介護保険関連の窓口か、お住いの地区の地域包括支援センターがよいでしょう。

最後に

もし、この記事を読んだ感想が

「自分にはまだ関係ないな」

「うちの親は元気だからいいか」

とお考えになられたら、それはお元気な証拠ですので、よかったです!

でも、後期高齢の入口に差し掛かっていたり、親が転んだなどということが起こり始めたら、少し今後に備えておくのが得策かもしれません。

その時にはまたこの記事のことを思い出してみてくださると幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ライター名(ランサーズ名):石塚もここ

<経 歴>

音楽大学中退後、介護福祉士・介護支援専門員として自転車に乗り地域を奔走する3児の母。

ライター業も加わり4足のわらじを履いている。

通所リハビリで取り組んだ音楽療法ではお年寄りと一緒に本気で歌謡曲を熱唱していた。

介護へのナーバスな印象を払拭したい思いで介護関連の記事を書いている。



カテゴリー:その他・予防法, 介護, 介護福祉士【予防】, 介護福祉士【介護】

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