【作業療法士監修】高次脳機能障害について

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

〜運営より〜

もしも自分や家族の方が「高次脳機能障害かな?」と感じている時の参考になればいいなと思い、作業療法士さんに記事の作成をお願いしました。参考にどうぞ。


🌟はじめに〜高次脳機能障害とは〜🌟

けがや病気によって脳に損傷を負い、知的な機能に障害が出て、日常生活や社会生活に支障を来す状態を指します。

知的な機能とは、物を見て判断する、必要な時に集中する、言葉を話す、など様々な機能のことをいいます。

高次脳機能障害は、外見からはわかりにくいため、病院や診察室でも気づかれないこともあります。

実際の生活や社会に戻って初めて問題が顕在化することもあり「見えない障害、隠れた障害」とも言われています。

もくじ

症状

高次脳機能障害の症状は、下の図のように脳の障害を受けた場所により、多岐多様です。

引用文献 橋本クリニック経堂 ホームページ

代表的な症状をまとめると、以下の通りとなっています。


記憶障害 繰り返し説明しても、すぐに同じことを尋ねる。

注意障害 他のことに気を取られてしまい、必要なときに集中できない。

社会的行動障害 感情のコントロールが困難になってしまうなど。

遂行機能障害 物事を計画立てたり、その通りに行動ができない。

失行症 ハサミなど物品の使い方がわからなくなる。

失認症 視力は問題ないのに、周囲の状況を認識できなくなる。

失語症 言葉を理解することや話すことができなくなる。

地誌的見当識障害 熟知している場所で道に迷う、新しい道を覚えれられない。

⚠️原因⚠️

高次脳機能障害の原因の約8割は脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、もやもや病などの脳血管疾患)となっております。

次いで約1割が頭部外傷、残りの1割は、脳腫瘍、脳炎、エイズ脳炎などの感染症、正常圧水頭症、全身性エリテマトーデス、神経ベーチェット病などの自己免疫疾患、アルコールや薬物などによる中毒、多発性硬化症などさまざまな病気により引き起こされます。

診断

診断は、3つの診断基準に沿い、医師によって行います。

1 症状

日常生活または社会生活に制約がある
 
その原因が記憶力・注意力・計画を立てたり実行する、などの症状である


2 脳の検査

MRI・CTにより、高次脳機能障害の原因と考えられる脳の病変が確認されている

3 高次脳機能障害の診断とならない場合

発症以前から有する症状と検査所見がある

先天性疾患、発達障害、進行性疾患を原因とする場合

治療

治療はリハビリテーションが主体になります。


作業療法、言語療法、理学療法などの日常生活・社会生活に必要なリハビリテーションを行います。

高次脳機能障害を発症してから半年間、病院などの医療機関でリハビリテーションを受けることができます。

その後は、介護保険のサービスを利用すれば、自宅や施設で生活訓練や職業復帰に必要なリハビリテーションを受けることが可能です。

さらにリハビリテーションと同時に、障害者手帳の申請就労支援の利用など社会的な支援を求める手続きを進めていくことができます。

詳細なリハビリテーション・対策内容は、各症状のページに記載します。

予防


高次脳機能障害の原因の8割が脳卒中と言われているため、高血圧などの生活習慣病を基盤にして起こることが多いです。


以下の5つの点を注意しながら予防をしていきましょう。

バランスの取れた食事


主食・主菜・副菜・汁物を揃え、食品の数を増やすこと

塩分は男性7.5g、女性は6.5g未満と言われています。

適度な運動

歩行や掃除などの身体活動を毎日60分以上

ウォーキング・ラジオ体操などのの運動を週60分以上行うこと

適度な睡眠

1日7~8時間の睡眠をとる

禁煙

動脈硬化のリスクが減ります。

禁酒

禁酒が難しい場合は、適量の飲酒を心がけましょう。

〜〜〜以下、他のページ同様青枠でここに記事作成者(ランサーズ名)のプロフィールを載せる予定です。〜〜〜〜実績にしていただければと思います。



カテゴリー:高次脳機能障害, 高次脳機能障害概要【作業療法士】

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