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狭心症というと、血管が狭くなって血液が流れにくくなってしまい、栄養や酸素が届かなくなってしまう病気です。
巷では、血管が詰まっているイメージのせいかステント検査・治療の話題へと決まって直結させてしまうようです。

私は狭心症と診断されて既に10年は過ぎました。
主治医に命を救って頂けましたが、思い起こせば、主治医は何回も私に警告してくださっておりました。
私の狭心症で体験したことは、坂道を歩きたくても胸が苦しくなってしまい、動こうとしても動けなくなってしまうことです。
しかし、主治医と向き合い、その管理のもとでひたすら自分を観察してきちんと改められれば、狭心症で苦しむこともなく、生活もすべてが安定してまいります。
もちろん、無理は禁物ですが、少なくとも狭心症と共存はできます。
今回は、そこに至るまでのことを書かせて頂きたくて、筆を執らせて頂きました。
もくじ
狭心症の治療経過
違和感を感じて検査入院へ
ある時主治医から検査を受けたほうが良いと言われ、指示に従うことになりました。
担当してくださった医師は浮腫んだ脚を指で押しつけて、戻りの悪い脚の凹みから、「人工透析にでもなれば大変だ」と、腎臓の精密検査の紹介状を書いてくださいました。

腎臓外来で数回受診を続けて、いつの間にか循環器内科をすすめられて、循環器内科で腎臓の関係も診て頂くことになりました。
自分では判断できないことですが、主治医が導いてくださいました。
循環内科では、診察の前に血液検査と心電図検査を毎回受け、そのあとに医師の診察という流れになっておりました。
数回受診を繰り返し、しばらくすると「心臓カテーテル検査をしませんか?」と言われました。
急な事だったので「えっ⁉ ドキッとしたり痛いのは嫌です‼」と答えて、結局その日は検査を受けませんでした。
しかし、この後次第に日常生活でも異変を感じ始めるようになりました。
例えば、8月に自動車運転で1泊2日の旅行に行き、観光地の山野の公園を散策すると、胸が締め付けられるようになって、足を前に踏み出すのが大変になってくるのでした。
妻も感じてか、ズボンのベルトを掴んで支えてくれておりました。
平らな路であれば普通に歩けていたし、自動車も普通に運転できていたのに関わらず、なぜそんなことが起きたのかその時は分かりませんでした。
そんなことがいくつか続き、主治医が「痛くないようにします」と言って下さったので、心臓カテーテル検査を受けるための入院予約を取りました。
狭心症の診断と1度目の入院治療
入院は12月にしたため、時期的にはクリスマスにかかっておりました。
予定通り心臓カテーテル検査が終わり、そこで狭心症との診断を受けました。
直後に主治医から心臓カテーテル治療をすすめられ、治療のために更に1週間入院することになりました。
治療自体は順調に進み、退院後は月に1回、血液検査や心電図検査を受ける通院治療を7~8年ほど続けることになりました。
治療の甲斐もあり、この頃には胸の圧迫感も消え、狭心症であることを忘れられるほどになっていました。
ちょうど52~53歳頃のことです。
悪化と2度目の入院治療
狭心症と診断されてから10年ほど経ち、私自身も60歳になった頃、誤嚥性肺炎を患って入院することがありました。
入院から数日が過ぎた頃、今度は突然血圧が上がり、脈拍も急激に速くなって、胸が苦しくなってしまいました。
安定していたはずの狭心症が悪化したのです。
そこで、再び心臓カテーテル検査、そして心臓カテーテル治療を受けることになりました。
当時の日常生活から考える狭心症のリスク
命の危機で入院する体験が2回ありました。
しかし、この体験は自業自得と言われてしまえばその通りなのです。
どうして自業自得となるのか、私の日常生活で狭心症に繋がってしまった部分をご紹介します。
似たような生活を送っている方の検査の目安になれば幸いです。
1度目の入院前の日常生活
仕事を複数兼務していたため、常に睡眠不足でした。
税理士業務も忙しくて、期限があるときは土日も休まずに仕事をしました。
働いた甲斐あり収入も良かったのですが、その分ストレスも溜まってしまい、食事に関してはひどい状態でした。
肉中心の食生活で、甘味や飲酒も我慢することなく満足するまで飲み食いしていたので、減塩・減糖・減脂に配慮することはありませんでした。
2度目の入院前の日常生活
治療のおかげで苦しさも体感しなくなったので、いつの間にか以前の様な生活に戻って行ってしまいました。
この間も、主治医は何度も警告を確かに出してくださっていたのですが、『喉もと過ぎれば熱さ忘れる』の諺の通り、すっかり油断をしていたのです。
まとめ
生活習慣病の予防として、まず大切なのは自分の生活を見直すことです。
厚労省の情報をはじめ、今や様々なところで情報発信されておりますが、それらをしっかり取り入れながら注意しつつ生活すれば良いのです。

既に狭心症になっている場合は、主治医の医学管理をきちんと受け続けて、実践することだと思います。
先程紹介したように、私が悪化した時は主治医の注意とは真逆なことをひたすら行動していたにすぎませんでした。
病気で何もかもすべて失いました。
命こそ失わなかったものの、失うことを思えば、恐ろしい病気と闘う勇気も湧いてくるはずです。
思うに、狭心症は心がけ次第でどうにもなると思うのです。
狭心症や似たような症状で悩んでいる方へ

体験を通じて皆様に申し上げたいことは、もし不安を感じるのであれば、サプリメントやダイエットだとか、いかにも予防している振りをするのでなく、直ちに医師にかかり、ズバリ肝心なことをつかんで、直ちに改善行動をするべきです。
主治医と向き合い、その管理のもとでひたすら自分を観察して改められれば、狭心症で命を落とすこともなく、生活もすべてが安定してまいります。
それを実践すれば、狭心症は決して怖くない病気だと私は思います。
カテゴリー:体験談