失語症の方とうまく話せない。誰でも実践できる適切なコミュニケーション方法4選!<作業療法士監修>

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

『言っていることがわからない』

『伝えたいけど、なかなか伝わらない』

失語症は、脳卒中をきっかけに話すことや聞くことの障害を受け、家族や友人との適切なコミュニケーションがとれなくなります。

コミュニケーションがうまくとれないのは、本人はもちろん、周囲の人たちにとってもストレスが高い状態です。

この記事では、失語症の症状と誰でも簡単に実践できるコミュニケーション方法を4選お伝えします。

失語症とは

失語症とは、脳卒中や脳の怪我や病気などをきっかけに、言葉が出てこなくなったり、相手の言葉を理解できない状態のことです。
原因で一番多いのが、脳卒中による後遺症が割。その他の脳の怪我や病気が1割と言われています。

特徴は、聴力や記憶力に問題がないことや口や舌に麻痺が無いのにもかかわらず、上記の症状が出ることです。

失語症の症状

失語症の症状は大きく分けて、話す・聞く・書く・読むの4つの症状に分けられます。脳の障害を受けた部位によって、症状が異なります。

1 話す

・言いたい言葉が浮かんでこない

・実際に話したい言葉と違う言葉が出てしまう

・たどたどしい話し方になる

・論理的な文章で話すことが難しい

・さっき話した言葉が出てしまう

2 聞く

・聴力に問題はないのに、聴いた言葉の意味がわからない

・大勢の中だと、会話の内容を聞き取ることが困難となる

3 書く

・文字が思い出せない

・文字を書くことが難しい

4 読む

・文字や文章の意味が分からなくなる

・漢字よりも平仮名の方が読みにくくなる傾向がある

失語症の分類

失語症の分類は様々ありますが、今回は大きく分類した3つの種類を紹介します。

・運動性失語

話すことが難しくなる失語症のことです。

相手の話す言葉を理解できるが、言葉を話すことが障害される失語症のことをいいます。

・感覚性失語

理解することが難しくなる失語症のことです。

言葉を流暢に話すことはできるが、脈略のない言葉が出たり、相手の話す言葉の意味を理解することが難しい状態のことを指します。

・全失語

話す、理解する両方が難しい失語症のことです。
広範囲な脳の損傷を負った際に、運動性失語と感覚性失語の両方を呈してしまいます。

適切なコミュニケーション方法

ゆっくり、わかりやすい言葉で話しかける

できる限りゆっくり、違和感がない程度の速度で話しかけてあげましょう。
また端的に結論から話すことも重要です。

わかりやすい例◯

スーパーに、行ってくるね。

✖️わかりにくい例✖️

スーパーでお肉のタイムセールがやってるから、これから車で3時間くらい買い物に行ってくるね。あのスーパー混んでいるから売り切れたら困るからね…

『はい』か『いいえ』で答えられるよう話しかける

失語症の方の話している言葉が理解しにくい場合は、2択での問いかけが有効な手段です。

わかりやすい例◯

一緒に買い物行く?
お肉とお魚どっちが食べたい?

✖️わかりにくい例✖️

買い物に行きたいところある?
何か食べたいものは?

短い文字(漢字)や絵を書いて見せる

話し言葉だけで理解しにくい時は、単語など短い文字や絵を活用する方法があります。
また物の現物を見せたり、ジェスチャーを交えて話せると、より理解に繋がることが多いです。

話の文脈から推測する

本人が言葉を思い出せない、言い間違った時は、話の文脈から推測し、聞き返してあげることがポイントです。

例えば、何か物をとって欲しい時に言葉を間違った際は、視野にある物の可能性が高いです。
また現物を見せたり、ジェスチャーでのコミュニケーションを併用することで推測がより楽になります。

NGな関わり方

言い間違いを指摘する

言い間違いのある方は、自分が思っている言葉と出ている言葉の違いに気づいている方が多いです。

そのため、過度に言い間違いを指摘することは、本人にとってストレスとなります。

話の文脈から推測してあげることやこちらの問いかけを工夫するよう心がけましょう。

急に話題を変える

失語症の方は、急に会話の最中に話題が変わると対応できず、混乱してしまいます。

もし話題を変えたい場合は、『◯◯の話をするね』など前もって話題が変わることをしっかり伝えましょう

わかったふりをする

失語症の方にとってわかったふりは、軽くあしらわれていると認識し、言葉を話すなくなるきっかけになってしまいます。

伝わらなかったことを共に悔しがることや理解しようとする姿勢を示すことが重要です。

まとめ

今回の記事は、失語症の症状と分類、適切な関わり方4選をお伝えしました。

ゆっくり話す、『はい』『いいえ』で答えれるよう問いかける、身振りなど視覚情報を活用しながら、一人ひとりに合う適切な関わり方を見つけることが大切です。

家族や周囲の方が適切な関わり方をしても、症状の程度によって、うまくコミュニケーションがとれないこともあると思います。

そのような場合は、1人で抱え込まず、身近なリハビリ専門職(言語聴覚士がおすすめ)に相談をしてみてください。



カテゴリー:高次脳機能障害, 失語症

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