<作業療法士監修>注意障害とは?具体的症状や家族ができる支援5選!

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

脳卒中をきっかけに、集中力に欠ける、注意散漫で人の話が聞けなくなった。

こんなお悩みはありませんか?
もしかすると、注意障害かもしれません。

注意障害は、専門家によるリハビリテーションと家族の支援によって改善するケースや障害が残存しても生活に適応ができます。

今回は、注意障害の種類と家族ができる支援5選を紹介します。

注意障害とは

注意障害とは、脳卒中をきっかけに、以前より物事に注意を向けれない、作業に必要な間、集中することが出来ない状態のことです。

注意力は、記憶力や遂行機能(物事を計画立て、効率よく行うこと)の土台になると言われています。

つまり、注意障害を呈すると様々な能力に影響が出てきます。

注意障害の種類

注意障害の種類は、大きく分けて5つあります。
1つの症状だけ出てくる場合もあれば、複数の症状を認められることもあります。

持続性注意障害

集中が持続することが出来ない障害です。

<具体例>

本を最後まで読むことが出来ない

映画の途中で飽きてしまう

仕事を最後までやり遂げることが出来ない

選択的注意障害

必要な時に正確に注意を向けることが出来ない障害です。

<具体例>

・電車の中でアナウンスを聞けない

・大勢の中で会話がうまく出来ない

分配性注意障害

同時に複数のことに注意を向けることが出来ない障害です。

<具体例>

・運転しながら、信号機や歩行者に注意を向けることが出来ない

・2つの料理を並行して作ることが出来ない

転導性注意障害

一つのことに注意を向けているときに、別のことに気づき注意を切り替えることが出来ない障害です。

目的と関係ない情報の影響を受けやすく、適切な取捨選択が困難となります。

<具体例>

休憩時間が終わっても、仕事へ切り替えができない

何かに取り組んでいるとき、声をかけらても気がつかない

同じ発言や行動を繰り返す

注意の容量の障害

様々な事柄に対して払える注意の量が減ってしまう障害です。

根本的な問題のため、上記の様々な症状と混在しやすいのが特徴です。

具体例

一度にできることが減る

作業速度が遅い

すぐに疲れてぼーっとしてしまう

方向性の注意障害

5つの注意障害のほかに、視野の一部を見落とす症状を方向性注意障害と呼びます。

「方向性注意障害」とは、脳卒中や脳の怪我をきっかけに、視覚情報を処理することが困難となり、半分の空間を認識出来ない・見落とす症状のことです。

特に右側の脳の損傷によって、左側の空間を無視するといった症状がよくみられます。

注意障害の予後

注意障害の改善は、発症から一年以内がより効果的と言われています。

発症直後は、意識障害(常に眠っているような状態)を合併している可能性があります。

本人の状態に合わせて、早期に専門的なリハビリテーションを受けることが重要です。

家族ができる支援

注意障害の改善には、リハビリテーションと並行しながら、家族の理解や支援がより効果を高めると言われています。

今回は家族ができる支援5選をお伝えします。

話しかける時は目を合わせて、ジェスチャーを用いる

注意障害の方は、話している会話の内容に注意を向けることや聞くことに集中し続けることが難しい場合はあります。

そのため、会話中は目線を合わせるようにすることやジェスチャーを交えることで、話し手に注意を向きやすいように工夫をしましょう。

静かな環境を整える

静かな環境は、注意障害の方が作業を集中するために有効です。

視覚・聴覚ともに刺激が多い環境では、物事に集中することが困難なためです。

具体例

食事の際、テレビを消す

課題は、物が少ない部屋で行う

作業時はこまめな休息を促す

本人の集中できる時間を把握した上で、こまめな休息を促しましょう。

注意障害の方は、作業と休息の切り替えを行うことが困難なため、家族や支援者が適切なタイミングで休息を促す必要があります。

障害の程度により、集中できる時間は個人差があるため、集中時間を把握しながら関わるとよいでしょう。

一つの作業に絞ってあげる

目の前にあるものを減らし、一つの作業に絞ると集中がしやすいです.

情報が多くなってしまうと様々なことに手を出してしまい、収拾がつかなくなってしまう場合があります。

何かをやり遂げた時は、一緒に喜ぶ

出来たことを具体的に称賛することや、一緒に喜ぶ姿勢を大切にしましょう。

注意障害の方は、失敗体験が積み重なることで自己効力が低下し、何事に対しても消極的になってしまうことがあります。

些細なことでも、やり遂げた時は一緒に喜ぶ姿勢を忘れないように心がけましょう。

まとめ

今回は、注意障害の種類と家族ができる支援を5選お伝えしました。

家族ができる支援として、集中しやすい環境作りや取り組むときは一つの作業に絞る、話すときは目線を合わせるなどを紹介しました。

注意障害は、種類が多く症状も複雑です。
家族だけでの解決が困難な場合は、お近くの医療機関や介護保険領域のリハビリスタッフに気軽にご相談ください。



カテゴリー:高次脳機能障害, 注意障害【作業療法士】

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