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私がメニエール病になった頃は、仕事が大変忙しくストレスフルな毎日でしたので、身体の不調は頻繁に感じていました。
しかし、年齢的に更年期障害等の女性特有の症状が出る頃だと考え、病院に行く程でもないと放置していました。
辛い症状が出ているのにも関わらず、私のように『年齢的な症状』と勘違いし、治療が遅れ辛い期間を過ごす方がひとりでも減るように、体験談を書かせていただきます。
もくじ
メニエール病とは

メニエール病とは、『めまい』と『吐き気』の発作が繰り返し起こる病気です。
一般的には『耳鳴り』と『難聴』を伴います。
ストレスが引き金になるとも言われており、働き盛りの30~50歳代に多くみられる
のが特徴です。
引用元:健康の森【日本医師会ホームページ】メニエル病
症状の現れ方と経過

当時毎日の様に残業し、プレッシャーを感じながら日々過ごしていました。
体調が悪くても気力で乗り切っているようなところがありましたので、体調不良を誤魔化す癖がついていたように思います。
しかし放置してしまった結果、様々な症状が現れてきました。
違和感を感じる耳鳴り
ある日ふと気付くと耳の中でセミが鳴いているような音がしていたのです。
違和感はありましたが、常に耳鳴りがしているので慣れてしまい、意識しなくなりました。
今思うとこれが最初の症状だったのです。
視界が揺れて見える
耳鳴りにもすっかり慣れて麻痺した頃、フワフワと視線が泳ぐ感覚が起こり始めました。
人との会話の最中に相槌をうつとふらつきを覚え、しばらく浮遊感が続くことが増えていました。
「疲れているのかな」「寝不足かな」と思い、疲労回復のサプリメントを飲用したりするのですが、スッキリと改善することもなく数か月過ごしました。
船上にいるような浮遊感と、吐き気を感じる
耳鳴りと視線が泳ぐ感覚を感じながらも数か月過ごしていると、常に視界が浮遊する、まるで船の上で揺られているような感覚と、微かな気持ち悪さを感じるようになりました。
耳鳴りもセミの鳴き声だけではなく、『キーン』という高音が鳴ることもあり、とにかく辛い日々でした。
車の運転をするのも辛く感じる事が増え、症状としては結構辛かったのですが、倒れたり寝込んだりするまでには至らなかったので、「年齢的にも不調が出る頃なのだろう」と自分なりに解釈し、放置を続けてしまいました。
水の中にいるような両耳の閉塞感

ある朝起床すると、両耳に圧迫感と閉塞感を感じました。
音が聞こえ辛く、水に潜ると圧迫される感覚と同じような状態です。
仕事だったので、違和感を感じながらも出勤しましたが、同僚との会話の中で「聞こえ辛い」こと、「音が響いて水の中にいるように聞こえる」と伝えると「メニエール病では?」と指摘をされ、その日の内に耳鼻咽喉科を受診しました。
治療の開始と病気になって感じたこと
医師の問診を受け「メニエール病かもしれない」ということで、詳しく調べるために聴力検査・眼振検査などの各検査を受けました。
メニエール病の特徴として、繰り返し症状が起きていることが診断の基準になるとのことで、まずは服薬を開始し経過をみることになりました。

薬の種類は3種類で、『利尿剤・血流改善・めまい止め』を毎食後服薬しました。
それと併せて、『ストレス解消と睡眠不足を避けること』を先生より指導いただきました。
先生より「利尿剤は味が良くないから、飲むのが辛いかもしれないけど頑張って」と言われた通り、大変飲み辛い薬でしたが、2週間服薬と生活の見直しをし、再診となりました。
当時ストレスフルの上、睡眠障害もあり、発症の要因に心当たりが沢山ありました。
自分のキャパを超え、無理をしていたことに気付けていなかったことを反省しました。
服薬と睡眠時間の確保などの生活習慣の見直しのおかげか、耳鳴りや浮遊感が改善し、聴力も維持されていまいした。
再発と症状悪化
その後の受診で、服薬の効果があり、めまいや耳鳴りの発作を繰り返していることもみとめられ、『メニエール病』と確定診断されました。
継続しての通院が必要で、月一回受診し検査結果を確認しながら薬を処方していただくという内容で治療を続けていくことになりました。
初めの数か月は通院していたのですが、症状が改善されたことで油断をした私は、仕事の忙しさを理由に通院を止めてしまったのです。
通院を止めて約1年経ったころ、再び耳が詰まる感覚がし、同僚の言葉が聞き取れず、確認し直すことが増えたと気づきました。
電話でのやり取りも聞こえ辛い、受話音量を最大にしてもはっきりと聞き取れなくなっていたのです。
直ぐに以前治療を受けていた病院に受診し、検査を受けました。
検査の結果、聴力低下を起こしており軽度難聴となっていたのです。
メニエール病は通常片耳にのみ起こるのですが、私の場合は両耳に発症していました。
発作を繰り返すと聴力低下が進行し、改善せず固定してしまうことがあるそうです。
一旦強い薬での治療に切り替え、ステロイド剤を医師の指示通り1週間以内の短期間服用していくことになりました。
再び通院と服薬を開始し、現在は症状が安定しています。
引用元:メニエール病 MSDマニュアル家庭
その後の様子
耳鳴りは継続していますが、視界が揺れなくなり頭を動かしてもふらつきはないです。

聴力は完全回復とはいきませんが、ありがたいことに仕事に大きな支障はありません。
今後も服薬を続けながら症状の経過を診て、徐々に薬の量を減らしていく治療方針です。
症状を改善するには、服薬だけではなく極力ストレスをためない、休養をしっかりとるなど生活習慣も意識して日々を過ごすことがとても大切であると思います。
まとめ
現在も毎月通院と服薬を続けており、完全に症状が消失することはありません。
特に天気の悪いや、ストレス、寝不足が重なった時には酷く耳鳴りがします。
無理をして自分に負荷をかけていると、症状が現れるのでその度に「あぁ、また無理をしているな」と振り返り反省します。
これ以上症状が酷くならないように
・とにかく自分の好きなことをして笑う
・家事などを手抜きしても良いので負担を減らす
・睡眠時間をたっぷり取る
ことを心掛けて生活しています。
めまいや耳鳴りがつらい方へ
現在めまいや耳鳴りに悩まされ、つらい思いをされている方に、どうか早く病院へ行って下さいとお伝えしたいです。
私のように「更年期の症状かもしれない」と勘違いし無理をしてしまうと、原因がわからぬまま長い間つらい思いをすることになってしまいます。
メニエール病になりやすい方の特徴として、統計上では20代から40代の女性に多く、体型がやせ形で几帳面な人がなりやすいとのことです。
頑張りすぎ、無理は良くないのです。

『めまいや耳鳴りが出てしまうまで頑張ってきた自分を労り、今後症状が悪化しない為にも、心身に負荷をかけすぎない』そういう意識が大切だと、私自身考えさせられた経験です。
この記事が少しでも参考になりましたら、大変嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
引用元:メニエール病の症状と原因とは?仕事への影響や休職のポイント atgp.jp
カテゴリー:体験談