【検査値を読めるようになろう】HbA1C以外の血糖コントロール検査のGA(グリコアルブミン)とは【臨床検査技師監修】

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血糖コントロール

糖尿病発症の予防、糖尿病合併症の予防の指標となる血糖コントロールですが、具体的にどういうことか知っていますか?

血糖コントロールとは、血糖値が適した範囲内を保つようにすることをいいます。

血糖値が、基準範囲内を維持できていれば血糖がコントロールされていることになります。

血糖がコントロールされているかどうかを検査するのはHbA1Cが一般的です。

HbA1Cは食後高血糖との関わりが深いため、血糖コントロールの目標も数値化されています。

〈補正:参考文献〉

血糖コントロールを調べる検査には、HbA1C以外にもGA(グリコアルブミン)1,5‐AGなどがあります。

*1,5=AG

1,5‐AGはブドウ糖に似た成分で血液中に一定量存在しています。

これが、血糖値が高いときに尿中に排泄されるため、尿中の糖が多く出ると低い値を示し、尿中に糖が出ないと値は高くなります。

ちなみに、血糖値が180mg/dlを超えると尿糖が認められます。

今回は、血糖コントロール検査のGA(グリコアルブミン)をHbA1Cとの違いを含めてお伝えしていきます。

GA(グリコアルブミン)とは

GA(グリコアルブミン)は、血液中のアルブミンにブドウ糖が結合したもので、HbA1Cと同じく血糖コントロールの指標に用いられます。

血液中のブドウ糖濃度が高い高血糖状態が続くとより多くのアルブミンと結合するためGA(グリコアルブミン)値は高くなります。

 【高血糖の血液】

GA値が高いということは、血糖コントロールが不十分であるであるという事を示していて、このような状態が継続すると糖尿病合併症を引き起こす可能性が高くなります。

GAは、アルブミン(タンパク質)の半減期が20日前後のため過去1~2週間の平均血糖状態を反映しています。

また、HbA1Cは、赤血球の半減期が60日前後のため過去1~2か月の平均血糖状態を反映しています。

長期間(1~2か月)の血糖状態を反映しているHbA1Cは、糖尿病の定期検査健康診断献血などで検査されます。

【治療効果説明】

GAは、血糖値が正常なのにHbA1Cの値が高いなどの相関の剥離が疑われた場合や糖尿病の治療で短期間の治療効果判定をしたい場合など直近の血糖コントロール状態を知りたい時に用いられます。

他にも妊娠糖尿病などで厳密な血糖コントロールが必要な場合、HbA1Cでは正確な値がわからない肝硬変などにも用いられます。

妊娠糖尿病:普通の糖尿病と違い、妊娠中だけ糖尿病のような状態になる病気です。

 糖尿病の人が妊娠したときは、糖尿病合併妊娠といいます。

GAとHbA1Cの相関関係

GA値とHbA1C値は、『HbA1C≒GA÷3』という相関関係が成り立ちます。

(例)

HbA1C:6.0% GA:18%

HbA1C(6.0%)≒GA(18%)÷3

この相関関係から剥離したときは、急激な血糖値変化や何らかの病的原因があるものと考えられます。

血糖コントロールでみるHbA1CとGA

  • (優)  HbA1C:5.8%未満  GA:17.0%未満
  • (良)  HbA1C:5.8~6.5%未満  GA:17.0~20.0%未満
  • (可)*可は、不十分と不良に分けられます。

  〈不十分〉HbA1C:6.5~7.0%未満  GA:20.0~21.0%未満

  〈不良〉 HbA1C:7.0~8.0%未満  GA:21.0~24.0%未満

  • (不可) HbA1C:8.0%異常  GA:24.0%以上

◆GAの検査方法

採血した血清または血漿を自動分析装置で測定して、測定方法は酵素法が多く使われています。

採血から測定結果までは1時間程度を要します。

GAの基準値と異常値

基準値11.6~16.4%(正常高値:15.6~16.4%)  

日本赤十字社では、献血時にGA検査を実施していて、以下のように判定しています。

  • 正常域 :11.6~15.5%
  • 正常高値:15.6~16.4%
  • 境界域 :16.5~18.2%
  • 糖尿病域:18.3%以上

「正常高値」では糖尿病へ移行するリスクが高いため注意を促し「境界域」「糖尿病域」では糖尿病が疑われるため医療機関への受診をすすめています。

高値及び低値を示す疾患には、以下のようなものがあります

高値疾患:糖尿病・肝硬変・甲状腺機能亢進症など

低値疾患:甲状腺機能低下症・ネフローゼ症候群・高度の火傷など

まとめ

血糖値は採血した状態(空腹時・食後・運動後など)によって変動しますが、GAやHbA1Cを測定することで過去に遡った平均の血糖値を知ることができます。

HbA1Cは1~2か月の長期間、GAは1~2週間の比較的短い期間の平均血糖値を反映しています。

HbA1Cは一般的な血糖コントロールに用いられますが、GAはその特性を利用して短期間での糖尿病の治療効果を確認することができます。

このようにGAとHbA1Cをうまく使い分けることでより良い血糖コントロールに繋がります。

〈補足:参考文献〉



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