【ep116】うつ病【労働と日常の環境改善で寛解へ】

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

うつとは、気分障害のひとつと言われています。

気分障害という文字から、気の持ちようの病気のような印象を受ける方もいるかと思います。
しかし実際は、本人にとって様々な心身の苦痛が伴う深刻な疾患です。

私もうつを患いつらかった期間もありましたが、今では安定した生活を送ることができています。

今回、こちらの記事で私の経験談を交えて皆様に情報を発信できたらと思います。

もくじ

うつの特徴と症状

うつの特徴

うつの特徴としましては、初期段階では軽い疲れだとか、そこからくるモチベーションの低下程度にしか感じないと思います。

そもそも、うつの原因のメカニズムは今のところ完全に解明されていません。

ただ、多くの場合は仕事や家事、育児などの過剰なストレスや、家族や大切な人との別れなどの悲しい出来事、逆に結婚や就職などの嬉しい出来事によっても、うつが引き起こされると言われています。

この様に、うつの原因は人それぞれで多種多様なため列挙できないのです。

うつの症状

うつが顕在化してくると、
起きている時間ずっと気分が低迷していて意欲がない
●なかなか眠れない
食欲が低下する
●身体症状として疲れが取れない
●常にだるい

などの症状が出てきます。

私の場合はおそらくですが、仕事が忙しく、時間外労働も過酷だったことが原因だったのではないかと思います。
症状は、疲れが取れなかったり常にだるさを感じるといった身体症状が多かったです。
朝目覚めても身体が鉛のように重く、徐々に会社に出勤するのが苦痛というか困難になっていきました。

私は症状がここまで進んでからメンタルクリニックに通院し始めましたが、可能なら少しでも異変を感じた段階でメンタルクリニックで受診されるのがいいと思います。
主治医の先生からアドバイスもいただけますし、症状が軽度のうちであれば、飲むお薬の量も少なくて済む可能性が高いからです。

うつの原因は人それぞれですが、傾向として真面目な人や責任感の強い人が罹りやすいなと、個人的には感じます。

日本全体でも認知度は高くなっているのに、まだまだ会社などでは自分がうつであると言いにくい世の中だと言えます。
社会的にうつに対しての認識が深まり、早期発見・早期治療につながるような環境になることを切に願います。

治療の経過

受診時の様子

身体の怠さや意欲の低下などの異変を感じてはいましたが、その頃はメンタルクリニックにまだ抵抗がある時代というか、精神病だと思いたくない自分がいました。

ですが、何も手を打たなければ良くなるはずもなく、無理を抱えて仕事をしても、症状は重たくなっていくばかりでした。
朝に身体が鉛のように重たく感じるようになったときには、さすがにもうつらすぎて、病院を調べてメンタルクリニックを受診しました。

診断の結果、かなり深刻な程度のうつであると診断されました。

主治医の先生によれば、やはり原因は過酷な就労状況にあるだろうとのことでした。

労働環境改善と日常生活改善

就労環境を改善するために、すぐにではありませんでしたが転職をしました。
しかし、転職先の業界はどうしても水が合わず、また元の業界に再転職して戻ってきました。

就業形態を変えて、時間外労働がほとんどないようにし、給料は下がりましたが、心身の負担は相当に減少しました。

また、主治医の指導の下で
毎日の生活記録を書き出し
●睡眠導入剤の力は借りますが夜12時までに就寝
●日中には散歩(ウォーキング)を30分以上する
●1日に1時間以上直射日光を浴びる
などの規則正しく、うつに効果があるであろうことを実践し、主治医に報告していました。

そうしたことを続けて、労働環境も以前より心身の負担が少ないものにしたことにより、現在ではうつは寛解状態にあります。

転職したことにより、給料は下がりましたが、私の人生のQOLは上がったので満足しております。

まとめ

これまで述べてきた通り、うつは非常に厄介な病気です。

その原因もまたはっきり分かってはいませんが、いずれにしても、自身の心が悲鳴を上げているんだと思います。
もっと詳しく調べるとセロトニンだとか難しい用語などが出てくるような、きりがない病気です。

ただ、私の場合は心身に過剰なストレスを与えているものを減らして、うつに効果があると主治医から勧められたことを実践した結果、うつを寛解にまで持ってこれました。

うつになって学んだことも、また多いです。

私にはどこか完璧主義のようなものがありました。
割り振られた仕事は100%こなせないと自責の念を感じ、また、自分にも他人にも厳しかったです。
夜遅くまで働くことが一社会人としての責務のように思っていました。

でも、そんなことないんです。

一度きりの人生、自分に無理なく良いペースで進めることも、何も悪いことではないのです。
激務に身をやつして、疲れた社会人なんて気取らなくてもいいと気づかせてもらいました。また他人にも以前より優しくなれたと思います。

同じうつにかかっている人へのメッセージ

繰り返しになりますが、うつの原因は千差万別なので一概に論ずることはできません。

しかし、原因となるストレスや悲しみなどが見つかれば、そこへアプローチを掛けることで改善していくので、自分に合う主治医の先生を見つけることで寛解に向かっていける病気です。

そして完治までつながれば、更に嬉しいことです。

この文章を読んでくださった皆さまが、心の安らぎを得られますように願っております。

次回は23日に、医師のうつ体験記事を掲載します。ご参考になれば幸いです!



カテゴリー:体験談

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