【ep123】パニック障害【一歩も外に出られない状態から前進】

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

◎この記事の中の人プロフィール◎
【年齢】30歳、男性
【職業】フリーランスのWebライター
【既往歴】約10年間(19歳の時大学進学で上京した際に発症、現在も闘病中)
【服用薬】セルトラリン100mg、デパス1mg、ロフラゼプ0.5mg、ベルソムラ20mg
【喫煙歴】約6年
【飲酒歴】ほぼ飲まない

こんにちは、私はパニック障害を患い今現在も闘病中です。

いまでは安定して生活を送れるようになってきましたが、今回は私の10年間に及ぶ闘病記をお伝えしたいと思います。

もくじ

症状の特徴

私の場合、閉鎖空間(大学の教室、電車、美容院、外食など自身が逃げられないと感じる場所)で吐き気、動悸、発汗などの症状が強く現れました。

この病気になった当時は外に出るのがとても怖く『いつ治るのか、症状は治まってくるのか』と、何をするにもどこに行くのもとても不安でした。
また、今ほどパニック障害という病気の認知度も低く、症状や発作など理解されにくかった感じがします。

病気の経過

発症するまでの様子

症状が現れたのは大学進学のため初めて上京した頃でした。

電車通学のある日、突然今まで経験したことがないような吐き気、発汗、動悸に襲われたのです。
「このままでは死んでしまうのかもしれない」という不安感に押し潰されそうになり、大学とは全く関係のない次の駅で降りました。
ホームで休んでいると、20分ぐらいでさっきまでの症状が嘘のように治まりました。

しかし、また電車に乗ると同じ症状に襲われました。

耐えられない症状に再度途中下車し、ホームで休んで症状が落ち着いたらまた乗車し、と繰り返して本来なら30分で着くところを3時間ほどかけて大学までたどり着きました。

受診時の様子

あまりにも症状が毎日続いてしまっていたので、病院で診てもらうことにしました。

最初は、特に吐き気が酷かったので胃腸科を受診しましたが、胃カメラなどの検査では異常が見つけられませんでした。
そこでは吐き気止めを処方されましたが、しばらく服用しても全く症状は治まらず、どんどん酷くなっていきました。

改善しないので家族に相談したところ、今度は精神科をすすめられ受診しました。
この時、ようやくパニック障害という診断を受け、自身の症状を認識することができました。
最初に発症から約半年かかりました。

自分に合った医院が見つかるまでの様子

初めて精神科で処方された薬は私の症状にとても効果があった半面、耐えられない眠気や吐き気、頭が回らなくなるなどの副作用に苦しむ日々が続きました。

新しい薬を処方される度になにかしらの副作用がおき、それを抑えるための薬を更に処方されたのでどんどん服用する薬が増えていきました。
処方限度量の薬を何種類も飲んでいたので一日中寝てしまい、食事の時だけ起きるといった生活を繰り返していました。

そんな状態では生活できないと思い、自分に合った病院や先生を見つけるまで5,6回は転院を繰り返しました。
先生ごとに様々な考え方があったので、現在の病院にたどり着くまで7年ほどかかりました。

また、その間に大学を卒業し就職しましたが、ブラック企業だったため病状が悪化し、2年で退職しました。
その後、実家に帰り療養していましたが家族や周りの支えもあり、現在は一人暮らしでフリーランスのWebライターとして生計を立てています。

まだまだ薬は服薬していますが、一番多かった量の半分にまで減薬することができ、外出も普通にできています。
大好きな映画館にも行くことができています。

病気になり感じたこと

この病気になったときは「なぜ自分ばっかりつらい思いをしないといけないんだ」と自暴自棄になったり、引き籠ってしまいそうになった時もありました。
しかし、多くの方がこの病気で苦しみ、闘病していると知ったことで「自分も何か頑張らなくては」と思い、最初は人通りが少ない夜に河原の散歩から始めました。
毎日続けた成果もあり、日に日に行動範囲も広がっていきました。

あの時、あのまま塞ぎこんで何も行動していなければ今も外出ができていなかったと思います。

また、家族や親しい友人に打ち明けることで、一人で抱え込まずにいられたことはとてもありがたかったです。

他にも楽観的に物事をとらえることが大切だと思いました。
何とかなる精神でいることを心掛け、できるだけネガティブな思考に飲み込まれないように気をつけていました。

現在も闘病中ですが、いまは服薬の量を減らすように治療しています。
精神薬は依存性の高いものが多く、私も10年近く服薬しているので時間はかかりますが、順調に減薬できています

パニック障害で苦しんでいる方へ

とても苦しい毎日が続いているかと思います。
本人が一番つらい思いをしていると思います。

誰にも言えずに一人で抱え込んでいる方は誰でもいいので頑張って打ち明けてみてください。
一人で闘病しようとせずに、周りの方と一緒に闘病していきましょう。

その中で自身のストレス解消法などを見つけられれば気持ちが毎日少しでも楽になると思います。
怖くて何もやる気が起きない方は、一日のうち、少しでも太陽を浴びたり、散歩など、ちょっとしたことから始めてみてください。

今は辛くても、ゆっくりでも症状は改善していくと思います。
症状が改善されることを心より願っています。



カテゴリー:体験談

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