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◎この記事の中の人プロフィール◎
【年齢】29歳
【職業】医療系専門職
【喫煙】なし
【飲酒】週に缶ビール1本程度
【既往歴】左血気胸(26歳の時)
【服用薬】なし
もくじ
そもそも気胸とは?

気胸とは、肺から空気がもれ胸腔(肋骨の内側のこと)に空気がたまっている状態をいいます。
肺が肋骨の中で空気に押されて小さくなった状態になってしまうのです。
痩せ型で 10 代後半から 30 歳くらいまでの若い男性に多く発症すると言われます。
中でも外傷など理由なく起こる気胸のことを自然気胸といいます。
気胸の主な症状
・突然の胸の痛み
・息苦しさ
・咳
などがあります。

症状は重症度によって異なり、わたしの場合は緊張性気胸という重症にあたる気胸であったため、重度の呼吸困難、胸痛に伴い血圧低下・失神を引き起こすまでに至りました。
生活習慣などに気をつけている人でも、ストレスなどが原因で起こります。
まわりの友人で自然気胸を経験した人は皆痩せていて若い男子でした。
気胸の治療経過
〈1 度目の発症〉
26 歳の秋でした。
なんとなく、呼吸の度に左胸のあたりに違和感を覚えました。
呼吸の度に「ぷしゅ、ぷしゅ」「ぷち、ぷち」と音と空気がもれている感覚があり、ちくちくした痛みもありました。
しかし、わたしは「放っておけばそのうちなんともなくなるだろう」と自己判断しました。その後症状は一時的になくなりました。
〈2 度目の発症〉

その半年後の春先、医療系国家資格の試験中に猛烈な呼吸困難感と胸痛に襲われ、意識を失い病院に運ばれました。
〈入院〉
生命に危険のある、胸腔内で出血を伴う気胸である緊張性血気胸と診断されました。
手術でたまった血を抜き、破れた肺の部分を覆う処置をしてもらった末、命は助かりました。
〈術後~治療〉

手術後は麻酔と鎮痛薬のおかげで強い痛みはあまりありませんでした。
ただ、胸に溜まった空気を外に排出するドレーンという管を取り付けており、常に胸につながれている状態のため、トイレに行く際も不自由を感じていました。
手術から 1 週間ほどで、ドレーンをとることができました。
とれたときは本当にすっきりしました。
まとめ
自然気胸は自覚症状が乏しく、緊張性気胸になると命に関わる場合があります。
今回わたしは手術を受けましたが、軽度~中等度の場合は手術せず安静にして観察する、もしくは胸腔ドレナージという肺にたまった空気を抜く治療もあります。
とにかく違和感がある方は、早めに受診しましょう。
自然気胸の方へメッセージ
わたしが気胸を発症してから 3 年が経過しましたが、一度も再発していません。
気胸は再発しやすいといわれますが、きちんと治療してもらえば、日常生活を送る上でなんの問題もありません。(油断は禁物ですが)
気胸は軽度であれば、安静にするだけで治癒することもありますが、重症化すると命に関わることにもなります。

わたしの最大の失敗は自然気胸になったときに自己判断し、受診しなかったことだと思います。
大事なことは、「放っておけば大丈夫」と自己判断せずはやめに受診すること。
きちんと治療し完治すれば、普通の日常生活を送ることができます。
今苦しんでいる方も、必ずもとの日常生活に戻れる日が来ると思います。
この記事が少しでも苦しんでいる方の役に立てれば嬉しいです。
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