【ep150】過敏性腸症候群の体験談【地獄のような日常から寛解まで】

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

◎この記事の中の人プロフィール◎
【年齢】29歳
【職業】会社員
【服用薬】整腸薬、トリメブチン、イリボー、半夏厚朴湯 等
【既往歴】過敏性腸症候群(18歳~)、双極性障害Ⅱ型(19歳~)、統合失調症(25歳~)
【喫煙歴】なし
【飲酒歴】あり

私は18歳の時に過敏性腸症候群を発症し、約8年にわたり苦しみました。

ストレスから精神疾患を度々併発し、大学の休学、中退、就職後も休職を経験しましたが、今は寛解状態が3年ほど続いています。

直接的に死に至る病気ではありませんが、日常生活に大きな障害をもたらす病気です。

苦しんでいる人の助けになればと思い、この場をお借りして私の体験談を紹介させていただきます。

もくじ

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群(IBS)は、日本人の7人に1人が抱えていると言われる現代病です。

主な原因はストレスと言われ、罹るのは一般的に繊細で神経質な人だと言われています。

過敏性腸症候群は下痢型、ガス型、混合型の3つに区分されます。

下痢型の場合、緊張する場面などで下痢、腹痛を催し、ガス型の場合はお腹の張り、人によっては意図せずガスが漏れてしまうなどの症状が存在します。

現在のところ明確な治療方法がありません。

下痢型に関してはイリボーなどの治療薬が存在します。

私が感じた病気のイメージ           

直接的に死にいたるような病気ではありませんが、日常生活に極めて深刻な悪影響を与える病気だと感じます。

また医者でも病気だとすら認識していない場合があり、相談にも乗ってもらえないケースがありました。

なかなか支援を受けづらい病気だと感じました。

過敏性腸症候群の闘病記

浪人中に発症

18歳の時、私は予備校に通っていました。

7月頃から異常にお腹の張りを感じるようになり、お腹のガスを我慢しながら授業を受けていました。

ある日、後ろの席の人に臭いと言われていることに気が付きました。
我慢しているのでそんなはずはないと思いましたが、どうも間違いなく臭いと言われているようです。

そんなことが何度も続き、なんとか我慢しなければと思うようになりました。

臭いと言われるのではないかと周りの喋り声に過敏になり、室内で近くに人がいるなど、特定の状況に対して異常に緊張するようになりました。

元々お腹が張ることによる痛みがあったのですが、腹痛が徐々に強く出るようになりました。

当初はこの症状が病気だという意識もありませんでした。

治療

発症してから3か月後、初めて病院に行き呑気症という無意識に空気を飲み込んでしまう病気と診断されました。

次に行った内科では「ガスくらい誰でも貯まる」「情けない」と相手にされず、とても悔しかったのを覚えています。

病院は一旦諦めネットで調べているうちに、過敏性腸症候群という病気だと分かり、特に定まった治療法も無いことがわかりました。

大学1年生になっていた私はネットで調べながら運動療法食事療法を試しました。

運動は有酸素運動がいいとのことでジョギングと水泳を始め、食事はFODMAPと呼ばれる特定の糖類を含む食品と食物繊維を避けました。

躁鬱病を併発

しかし発症以降続くストレスがたたり、躁鬱病を発症してしまい約1年間の自宅療養生活となりました。

幸運なことに躁鬱病は寛解状態になったものの過敏性腸症候群は改善せず。

以降、別の内科にも行きました。

そこでは色々な整腸薬を代わる代わる処方されましたが効果は無し。

内科を諦め精神科で相談し、イリボーやトリメブチンといった薬を処方されました。

内科よりむしろ精神科の方が親身になってくれた印象です。

他にもネットで調べては整体、鍼灸、認知行動療法、脊椎調整治療、ありとあらゆるサプリメントを試した時期もありましたがいずれも効果は有りませんでした。

本当に毎日地獄だと思っていました。

その後の経過

初めに書いたように、今は症状がほとんど出ていません。

ある時、急に症状が改善し始めました。

大学を卒業し就職した後、社会人1年目の時に今度は統合失調症と診断され休職しました。

休職期間を終えて復帰した直後、症状が大きく改善していることに気が付きました。

きっかけはわかりませんが、強いて言えば統合失調症の治療のために服用していたエビリファイという薬が関係している様な気がします。

まとめ

エビリファイの服用が改善のきっかけかどうかはわかりません。

ただ今はバスや電車に平気で乗れたり、気兼ねなく友達と食事ができる事に本当に感謝しています。

同じ病気にかかっている人へのメッセージ

この病気にかかる人は、元々繊細で真面目な人が多いと思います。
ストレスを感じやすい人が病気になって、さらにストレスを抱えなければならないなんてこの世は理不尽ですよね。

しかし、その残酷な現実と戦う必要もなければ自分を責める必要もありません。

何度も精神に異常をきたしてまで大学を卒業し、就職までしてくれた自分には感謝していますが、非常に危険だったと思います。

一度精神病になったら完治はありません。

治療したからと言って寛解状態まで持っていけるかどうかもわかりません。

苦しい時は逃げるべきです。

そして余裕が出てきたら、少しでもできそうなことをまた探せばいいと思います。



カテゴリー:体験談

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