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◎この記事の中の人プロフィール◎
【年齢】21歳
【職業】大学生
【服用薬】インチュニブ、睡眠薬、ステロイド吸入
【既往歴(時系列)】アトピー性皮膚炎、アトピー性喘息、ADHD、月経困難症(過多月経)、偏頭痛、鉄欠乏性貧血
【喫煙歴】20歳~
【飲酒歴】ほとんど飲まない
この記事を読んでいるみなさん、こんにちは!
今回はアトピー性皮膚炎に関する体験談です。
みなさんの中にも、アトピー性皮膚炎の痒みや肌荒れに悩まされている・アトピー性皮膚炎との付き合い方を考えている方も多いのではないでしょうか?
時期によって症状に波があり、長いスパンで治療していくことを覚悟しなくてはならないアトピー性皮膚炎。
生まれつきのアレルギー体質により肌荒れがひどい私は、何度か治療を続けることがイヤになってしまい、毎日のケアや原因の除去を諦めていた時期もありました…。
紆余曲折あり、現在は負担にならない程度のケアをしながら生活し、症状も多少は落ち着いています。
何かと悩みの多い体質ですが、長い時間をかけて上手く症状と付き合っていくことができるようになった体験談をお話しいたします。
もくじ
アトピー性皮膚炎 闘病記
アレルギーと幼少期

私は赤ちゃんの頃からアレルギーが出やすい体質だったらしく、花粉症や感覚過敏、鼻炎や喘息など、アレルギー由来の疾患が日常的に発症していました。
特に肘や足の湿疹がひどく、掻きむしって悪化させてしまうため、ずっと患部にネットの包帯をつけて生活していたそうです。
しかし、中学に入る頃には皮膚の症状は軽快。
小児期を抜ければ治るものだったのだろうと安心したものです。
高校での症状悪化
そして高校生活に勤しんでいた頃の夏のことでした。
当時は受験勉強のストレスで精神的に負担がかかっており、毎日寝不足の生活…。
そんなある日、体の異変に気づきます。
仮眠をとっていても体の違和感ですぐに起きてしまい、ムズムズとするお腹や首のあたりを鏡で見てみると、赤く目立つ湿疹が横に広がって出ています。
「アトピー体質だし、清潔にしておけば治るだろう」

そう考えシャワーに一日の中で何度も入ったのですが、今考えると肌の油分のバリアを落としてしまう行動だったらしく、完全に逆効果。
友人にも指摘されてしまうほど悪化し、赤みの治っているタイミングも荒れた跡※1がくっきりと残ってしまっていました。
もはや気にしないで生活するのは難しく、やっと本格的に皮膚科を受診しました。
実を結ばない対策
「昔からアトピー体質なんだったらステロイドを続けるしかないね」
「ひどい再発がイヤだったら対策はしっかりしないと」
と医師にステロイドの塗り薬を処方され、入浴後や起床後にそれを塗って生活していました。

症状は確かに軽快するのですが、完全に綺麗な肌に戻ることはありません。
また、はっきりとした原因がわからないため、とにかく乾燥を避け、汗をかいたらこまめに肌着を取り替えるくらいしか対策方法がありません。
ステロイドは簡単に中断・再開をすることもできず、長期の治療を覚悟しなければならないことも負担でした。
高校を卒業してからも症状は重くなる一方であり、特に夏場や真冬、日差しの強い日、生活が忙しい時期になるとすぐにひどい発疹が出てしまいます。
年齢を重ねるごとに、主な患部は手足などの目立たない場所から顔、首、胸の上などの服で隠すことのできない上半身が中心となり、やはり他人から発疹の出た患部を指摘されると恥ずかしい思いをしてしまいます。
「肌に跡が残っちゃうんだから、できる限り出ないように完璧な対策をずっと続けなくては」

というふうに焦りましたが、全ての考えられる原因を取り除くのは不可能でした。
また、ADHDの特性により、継続的なこまめな手入れも苦手な自分。
疲れている日や余裕のない日は何もしないことも。
そんなだらしなさへの自己嫌悪が強かったのか、いつしか全身の保湿や薦められた漢方薬の服用なども全て中止してしまい、「生まれつきの体質なのだから」と諦めてしまいました。
好転のきっかけ
それから季節が過ぎ、またもやアトピーの悪化する時期が巡ってくることに。
「また肌が粉を吹いてる…」と気づきましたが、本格的な治療をするモチベーションはありませんでした。
ところがその時、ちょうど友人から普段使わないようなおしゃれなスキンケア用品をもらい「使ういい機会だから」と、気づいた時に体の保湿をしてみることに。
肌のケアを始めたことが良かったのか、1ヶ月ほど挫折することもなく継続でき、肌荒れや痒みも少しだけ改善しました。
「体に跡が残らないように」「毎日しっかり全身を保湿しなければ」とマイナスの動機に駆られるより、
「いい機会だしたまに保湿をしてみようかな」と、
・過度なプレッシャーを感じることなく
・プラスの動機で
・完璧な対策を求め過ぎず
今となってはそのスキンケア用品が本当に効いていたかどうかはわかりませんし、月日が経って体質に変化があったのかもしれません。
しかし、「対策できなかったから悪くなってしまった」という自分へのスティグマが、「いつのまにか続けられていた」という継続への達成感により和らいだのだと思います。
まとめ
その後も季節やタイミングによっては肌の状態が悪化することもありましたが、「悪くなったのは自分が不摂生をしたせい」と考えるのではなく、
「アトピーには波があるものなのだから、また肌の状態がマシになる日を待てばいい」
「楽しんでとは言わないが、プレッシャーに駆られることなく保湿や汗の対策を続けよう」
というふうに、0か100かの思考を避け、余裕のある日だけでも原因を取り除き、対策を続ける習慣を取ることができました。
同じ症状で悩んでいる方へ
この体験談はあくまで個人の一つの例に過ぎません。
また、症状の内容や重症度、原因や対策を人によって違うものかと思われます。
よって、絶対にこうしたほうがいい・他の皆もこうであるはずだというような趣旨の記事ではありません。
しかし、1人で肌の悩みと向き合うのはとても疲れますし、時には自分を責めてしまうものです。

あくまで私の一体験談ではありますが、
・過度なプレッシャーを感じることなく
・プラスの動機で
・完璧な対策を求め過ぎず
アトピーと付き合っていく姿勢を心がけることで、もしかしたら読者のみなさんの中のどなたかが精神的に楽に対策を続けられるかもしれないと思い、この記事を執筆いたしました。
症状のつらさ・出口の見えない治療で辛い思いをしている方々の参考になればと思っています。
カテゴリー:体験談