【ep 81】パーキンソン病の体験記【継続した運動と服薬の管理で安定した状態へ】

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

パーキンソン病は完治できる治療法が確立されておらず、難病に指定されています。
日本では10万人当たり100~180人と言われ、高齢化が進み患者数が増えています。

パーキンソン病の主な症状

適切な運動と適切な服薬により、比較的安定的な状態で進行をくい止めることが出来るとわかっております。
なかなか大変ですが、頑張ればなんとかなります。

私の発病から現在の比較的安定的な状態になるまでの苦労した体験を下記に記載致しました。
皆様の参考になれば幸いです。

病気の経過

症状がでて脳神経外科へ

左手の震え肩のこわばり便秘の症状があり様子を見ていましたが、震えがひどくなり、仕事に支障を感じるようになってしまいました。
発病から約8カ月後に近くの脳神経外科を受診することにしました。

そこで病名がパーキンソン病であること、現在完治させる方法がないことを告知されました。
状態を改善させるため、薬物療法による治療を開始しました。

しかし、7年間通院しましたが左の手足の震えがひどく、肩の痛みもありました。
歩行では左足を引きずりながら歩いていたため日常生活、通勤、職場でも一つ一つの動作に時間がかかり、生活に支障をきたしてきました。

症状の改善を求めて転院

改善が見られなかったので、最初の医院ではなく転院をしました。
しかし、その医院も約2カ月受診しましたが、症状の改善が難しく変化は見られませんでした
そこで、今度は地域の総合病院に紹介状を書いてもらいました。

その頃には、頭に左右の揺れ、車の運転の際も動作の遅れがあり判断に時間がかかるようになりました。

日常生活でも、昼間は仕事をしていたせいか、夜は睡眠時間を取れず昼間に寝てしまうことが度々ありました。

また正座ができなくなり、あぐらも支えがないとできなくなり、片足立ちもできなくなりました。

薬物治療の面でも、パーキンソン病治療薬の副作用でせん妄等が激しくなり不安感脅迫障害により、日常生活及び仕事に支障をきたすようになりました。

そこで約2年後、医療関係で勤めている娘の伝手でパーキンソン病の専門医がいるクリニックに転院しました。

現在の神経内科へ

処方箋は各病院で違いますが、専門医指導のもと今まで飲んでいたレボドパ製剤を一度すべてやめました。
約2カ月経ってからレボドパ製剤を少量から始めて、先ずは副作用を改善してもらいました。
(12錠/日→ 0錠/日→ 4錠/日で調整)

※服薬はレボドパ製剤以外にも4種類程ありますが、内容が複雑になるのでレボドパ製剤に絞り込んで記載致しました。

治療中の体験

最初の約2か月間は大変でした

食欲がなくなり、会社を度々休みました。

通勤中も駅の階段で3~4段ほど落ちてしまい、幸い打撲で済んだものの電車通勤ができなくなりました。

日常生活面でも、足や身体の中心がムズムズして夜一睡もできず、トイレは夜中10回もいきました。
眠れないので睡眠薬を処方して頂いたところ、安定して睡眠がとれるようになり現在も服用しています。
数日間飲まないと昼と夜が逆転してしまいます。

左の手足の震えに加えて、右足の震えふくらはぎにこわばりが出て、歩くのに非常に苦労するようになってきました。
そのため、トイレ、風呂、着替え、洗面が一人ではできなくなり、介護が必要になりました。
食事の際はよくこぼしながらもなんとか自力で食べられました。

転院して2週間後から、約1カ月間(11月頃)連続して会社を休みました。
11~12月の間は歩くことができず、車椅子を使用して病院へ通院していました。

その後、約2カ月が経ったあたりから薬剤を減量再開し、せん妄症状は消失しました。

12月の終わりごろには、薬を飲んで歩行は短い時間なら出来るようになり、妻に車で送り迎えをしてもらい会社に復帰しました。

薬剤の量は4錠では効果が不足だったので色々試して、出来るだけ少ないところで管理するよう医師と相談しました。

ところが

3月頃から薬の効果持続時間が短くなり、午後から突然左の手足、右足だけでなく全身が震えだしてしまいました
大量に汗をかくようになり、椅子に腰かけていることさえできず、横になることしか出来なくなり、妻に連絡し迎えに来てもらうことが度々発生し、欠勤も発生しました。
早退しない日も業務終了後はふらふらの状態で非常に体調が悪化しました。

手の震えにより、PCの操作に苦労するようになったほか、口の呂律が回らなくなり言葉が出ないことが起き、電話での応対にも支障が出てしまいました。

自宅でも、トイレに行く途中転倒して怪我をしました。

症状を抑えるため、8錠~9錠位までは飲んだ時期もありました。
しかし、薬が効いているときは副作用で猛烈な睡魔に襲われ、仕事に相当な時間がかかり、支障をきたすようになりました。

全身の震えや極度の疲労感が続き、仕事の継続に限界を感じて5月頭で会社を退職しました。

改善への取り組み

退職はしたものの、このまま車椅子生活に戻る訳にはいかないので、改善策について色々調べてみました。

すると、運動服薬についていくつか見つけたので、主治医に相談しながらいくつか実践してみるようになりました。

運動について

週2回の訪問リハビリをお願いするようになりました。

まず、固くなっている筋肉をほぐしてもらってから、家の周りを約1周600m付き添ってもらって、出来るだけ大股を目指して歩きます。
小股では効果が低く意味がありません。

他の日は、妻同行で朝一番または犬の散歩時に3000~4000歩を目標に歩くようにしています。

身体を動かさないと筋肉が動かなくなってしまうので、継続することが大切です

それでも、現在も左右の足の指のつけ根から甲の部分についてはピリピリ感が出る原因不明の状態で、歩行の邪魔をしておりこの2年以内にも2回程転倒しております。

薬の管理について

1年ぐらいは錠数を下げるのが怖くて9錠/日ぐらい服薬して、ぼーとして椅子に腰かけていることが多くありました。
3年程前からこれではダメだと考え、服薬の時間、量、体調、服薬後の体調を記録して結果から目安を決めました。

現在の服薬の回数は5~6回/日で、2時間~3時間の間隔で1錠~1.5錠を飲むようにしています。
6~7錠/日になります。

薬の副作用としては、多く飲みすぎると
頭がぼーっとして何もできなくなる
便秘がひどい
最初にふるえが出てしまう

などが出てしまうので、飲みすぎにならないよう、服薬の量と間隔はぎりぎりで設定しておき、服薬時に調整することにしています。

まとめ

現状はパーキンソン病の完治できる治療法がありませんが、あきらめず適切な日々の運動自分に合った服薬の条件を設定し、継続し続ければ少しでも生きがいのある状況をつくり出せると日々の結果を確認してフィードバックしています。


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カテゴリー:体験談

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