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みなさんは「こむら返り」を経験したことはありますか?寝てる時にふくらはぎがキーンと張ってしまったことがある方は多くいらっしゃると思います。今回はそのこむら返りについて症状や予防法について説明していきたいと思います。
【目次】
・こむら返りとは?症状と原因について
・どうすれば予防できるのか?
・実際に起こってしまった場合の対処法
・まとめ
こむら返りとは?原因と症状について
《症状》
こむら返りは「腓(こむら:ふくらはぎの意味)返り」と表記され、文字通りふくらはぎに多く起こる筋肉の痙攣のことを指します。数秒〜数十秒で治まる痛みがほとんどですが、場合によっては数分間続いてしまう場合もあります。
発生頻度が高いのは運動時や就寝時で、ふくらはぎ以外にも太ももや足の裏など様々な部位で起こる可能性があります。
《原因》
原因①:ミネラル不足
運動中や就寝中はよく汗をかきます。汗をかくことで体内は脱水状態に陥り、ミネラル(電解質)のバランスが乱れてしまいます。このカリウムやカルシウム、マグネシウムなどに代表されるミネラルは体温の調節や、筋肉の収縮など体の重要な役割を果たしています。よって、汗をかくことで水分とともにミネラルも失われてしまうと筋肉の収縮がうまく行えず、痙攣を起こす原因になります。
原因②:血行不良
人間の筋肉の繊維には、筋肉の伸縮させるセンサーのようなものがあります。筋肉の伸び縮みをコントロールして日々の生活を支えています。血行不良に陥るとそのセンサーがうまく働かなくなってしまい、異常な筋収縮を起こします。血行不良もこむら返りの重要な要因になり得るのです。
原因③:加齢
年齢を重ねていくと、運動量も変化し筋肉量も徐々に減ってきます。筋肉量が少ないと血行が悪くなり、ミネラル分の供給がうまくいかなくなる場合があります。その結果若年世代より中高年以降の方がこむら返りは起こりやすくなります。
どうすれば予防できるのか?
予防法①:必要な栄養分(ミネラル)を補う
ミネラルの不足でこむら返りが起こり得ることは説明しました。そのため必要な栄養分を補うことはこむら返りの予防には有効です。例えばカリウムはバナナや芋類に多く含まれますし、マグネシウムは海藻類に豊富に含まれます。日頃の食事から意識的に摂取してもいいですし、ポカリスエットやアクエリアスのスポーツ飲料、最近ではOS-1という経口補水液もメジャーになっていますので水分補給からミネラルを補うことも効率的です。運動時にはこまめな水分摂取したり、寝る前にコップ1杯だけ水を飲んだり対策をとることで予防することはできます。
予防法②:血行を改善する
血行不良もこむら返りの原因の1つですので、日々血行を改善するような策をとることも重要です。患者さんから相談をされた時、オススメしているのは「マッサージ」や「ぬるま湯での入浴」です。
筋肉が凝って硬くなってしまうと血行不良の原因になるので発症しやすいふくらはぎを始め、気になる部位のマッサージは重要です。血流の流れに沿るイメージでマッサージしましょう。
夏場の暑い日などはついついシャワーで終わらせがちですが、しっかりと入浴することで血流を改善することができます。熱いお湯でなくぬるま湯にすることで副交感神経が優位に働き、血管を広げて血流が良くなる仕組みです。全身でなくても、半身浴や足湯でも良い効果が出ます。じんわりと汗ばむくらいの時間で十分ですのでお悩みの方は是非試してみてください。
実際に起こってしまった場合の対処法
しっかり予防をしていても起こってしまう場合があります。もし起きてしまった場合は焦らずに対処しましょう。
対処法①:筋肉を伸ばす
こむら返りという症状は筋肉の一時的な収縮による痙攣です。収縮しているので筋肉を伸ばしてあげましょう。よくサッカーの試合で足を攣った選手がつま先を掴んでふくらはぎを伸ばしているイメージです。筋肉へのダメージを避けるために急に伸ばすのではなく、ゆっくりじっくりと行いましょう。
対処法②:患部を温める
痙攣中は筋肉が収縮していますが、血管も収縮しているため、患部を温めて収縮を解いてあげることも効果的です。暖かいタオルなどを巻いて再発を防ぎましょう。
対処法③:薬を服用する
こむら返りに非常に効果的な「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」という漢方薬があります。漢方薬は一般的に体質改善を目的に服用するため、効果を発揮するのには時間がかかり、即効性は望めません。しかしこの芍薬甘草湯は例外的に即効性があり、数分で効果を示します。実際に足を攣ってからでも、また就寝前に服用して予防効果を狙ってもいいと思います。ドラッグストアなどで販売されているので誰でも購入可能ですが、高血圧の方など一部注意が必要になる場合もありますので購入希望の方は薬剤師に相談してみてください。
まとめ
高齢者の多くの方が寝るときに足を攣る悩みを持っています。就寝時でなくても運動時や日常生活の中でも足を攣る場合はあると思います。日常的に取り組みやすい対策法を挙げてみましたのでお悩みの方は是非参考にしてみてください。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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